【20160809講演】岡山県笠岡市で講演と模擬授業

画像1
画像2
 8月9日、4回目となる岡山県笠岡市で講演と模擬授業を行いました。私の話を聞くのが4回目という方があり、アクティブ・ラーニングが今回のテーマとはいえ、私自身の授業づくりの考え方は変わっておらす、重なるところがいくつかあって、楽しみにして参加していただいた方にとっては、申し訳なく思うところもありました。

 このときの講演等について、市教委の高橋伸明先生が発信していただきました。以下で紹介をさせていただきます。ありがとうございました。

***

去る8月9日(火)に,恒例の「若手教員パワーアップ研修会」が開催されました。
始めてもう5年目になる,35歳以下悉皆の研修会です。今年も昨年度に引き続き,岐阜聖徳学園大学の玉置先生と,関西大学の塩谷京子先生に講師をお願いしました。

今年の研修会を貫くテーマは「『主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニングの視点から)』を実現する授業を創るために」。意図をかみ砕いて言うと,アクティブ・ラーニングの手法を学ぶ研修会なのではなく,こんな授業をするためには日常的にちゃんと子どもに力をつけなきゃいけないよね,日々のちょっとした営みの質を上げましょう,そういうことを伝える研修会だったわけです。

お二人にコラボをお願いするのは2年続けて。当初思っていたとおり,いやそれ以上に,この最強コンビの研修会は,笠岡市の若手悉皆研修のニーズにピッタリであると改めて実感しました。とにかく,「国語も算数・数学も大切なことは同じだよね」「小学校も中学校も授業づくりの本質は同じだよね」と気付かされることの連続。何よりも講師のお二人が,そのことに深く納得し,自ら驚きながら臨機応変に伝える内容も工夫・強化してくださったので,必然的に参加者へそういうメッセージは伝わります。

◆子どもが主体的に学ぶとはどういうことか,数々実感させていただきました。例えば,子どもの「やりたくない」「わからない」「おもしろくない」という素直なつぶやきを拾って,そこから「もっと読んでみたい」「もっと計算してみたい」という状況へ持って行く模擬授業を実際にやってみせてくださったことが,大変ありがたかったです。圧巻でした。難しい学習内容を一部の子どもだけで進めるのではなく,全員を巻き込んで展開する授業。日常的にマネをしてみたいと思わせる,良いヒントをたくさんいただきました。

◆これでもかこれでもかというくらい,対話的な学習場面の大切さを教えていただきました。ペアで,グループで,そして先生と,これだけ繰り返し繰り返し対話しながら授業を展開することの価値を実感させていただくと,若手教員は否が応でも「授業でやってみよう」と思うでしょう。少なくとも,一方通行の・講義形式の展開を当たり前にやっている人には,この方法をまねるだけでも,授業の質は上がりそうです。

◆もちろん,意味もなく対話的な授業を見せてくださったのではなく,お二人は「深い学び」を体現してくださいました。塩谷先生が全国学力・学習状況調査中学校国語B問題を使って伝えてくださった「ここから何を学ぶか。何を教えなければならないか。」の講義は,情報学博士としての真骨頂を発揮されているとも言い得る,深い内容でした。玉置先生の数学の模擬授業も,数というものの規則正しさ・面白さを深く追究する内容でした。思いっきり文系な私からすれば,こういう数学の授業名人の奥深い教材解釈・教材研究にはいつも圧倒されます。さらにお二人とも,深い学びへと誘うための「指導言の妙・的確さ」をいかんなく発揮してくださいました。これこそ,日常授業の改善へのもっともありがたいヒントの数々。良いものをたくさん見せていただきました。

私はすでに2年間このパワーアップ研修会の主査ではなくなっているので,もはや中心となって考える立場ではないのですが,これだけ絶妙のコンビネーションで今年もお二人に展開していただくと,また続けてぜひ!とお願いしたくなります。もちろん,ご迷惑をお掛けしてはいけませんが,今後も何らかの形で笠岡市の教育のためにお力添えを賜れればなあと強く思った,今年の研修会でした。お二人をはじめお世話になったみなさまに,深く深く感謝申し上げます。

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30