10月12日松井くんの授業づくり記録(小川)

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 後期のゼミ授業では模擬授業をしながら授業技術を高めていくことを行なっています。今回は松井くんの模擬授業を見て学んだことをまとめます。

 算数の模擬授業で、(問題)4人がけのいすがあります。35人がすわるにはいくつあればいいでしょう。

 初めに、松井くんの視線に注目しました。課題をみんなで読む場面や、挙手する場面で松井くんは常に一人一人を見るよう心がけていたと思います。このことから自分のことを先生は見ていてくれているから、授業に入り込めたように思います。

 次に、子どもの考えを黒板に書く際には、その子の名前を書くことで誰の考えが一目でわかり、書かれた子は嬉しく感じると考えられます。

 最後に、今回の授業の山場である対立の場面です。松井くんが教育実習で実際に多くの子が答えに8と書き、少数の子が答えである9にたどり着いたという場面を想定して行いました。最初に8と答えた子を意図的に指名し、考えを聞きます。その後、正解である9と答えた子の意見から8と答えた子が意見を変えていくという流れです。実際に行ってみると、考えを変える子もいますが、8が正しいと主張し続けている子もいます。しかし、授業が進むにつれて9と答える子の数が増えていきます。その子たちの考えから、具体的にイスと人のマグネットを使うのではなく、前時に学習した抽象化された丸の塊で考えるという意見がでました。

 いつまでも具体物で考えるのではなく、抽象化して考える。その子たちの考えを聞いていくうちに、8と主張し続けていた子の考え方が変わりました。この瞬間みんなが納得いったものとなったと思います。教師が考え方を言うのではなく、子どもに説明させることでみんなが理解できた授業になったのだと考えます。そして、この後の問題ではあまりを足すのではなく、引く問題が登場してきます。形式的に覚えてしまっている子は混乱してしまうので、気をつけなければならないと松井くんは考えていました。

 私が模擬授業をする際は、今回の松井くんの良い点やこれまでの学生の良い点から学び、より良いものとしていきたいと思います。(小川)
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