教育フォーラム 2023 を視聴して思ったこと(福地ゼミ・重信瑞穂)

 今回は、6月4日に本学が開催した「教育フォーラム2023 令和時代の教育をリードする」(ここをクリックしていただくと、フォーラム動画をご覧いただけます) を視聴しての感想を、福地ゼミ生の重信瑞穂さんが書いてくれましたので、紹介します。

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 私は、「教育フォーラム 2023」を視聴して感じたことや考えたことがある。それは時代の流れによって、教育も常に変化しているという点である。GIGA スクール構想が生まれた背景として、ずっと新型コロナウイルスによる休校で学校には行けないが、学びを止めないようにするため、ソーシャルディスタンスで三密を避けるが、対話的な学びのある授業にするためにあるものであると考えていた。

 しかし、それだけではなく先進国からみてもデジタル化が遅れていたり、情報収集能力、情報精査能力が低下していたり、Society5.0 の時代の流れだったりなどといった背景があり、それがさらにコロナウイルスをきっかけに拍車がかかり、一人1台端末の GIGA スクール構想が生まれたのだと気付くことができた。時代がアップデートされて、情報が溢れる社会をいきる子ども達にとって教育もアップデートして情報を吟味して、GIGA スクール構想によって学びの質や量を充実させることは大切なことであると思った。

 芳賀先生提示のデータで、現場ではタブレット端末等をつかって授業をしている学校が少ないと知り、とても衝撃を受けた。私が教育実践観察でお邪魔させていただいた羽島市の小学校は非常に端末を活用し、先生の業務削減だけではなく、子どもの学びのツールのひとつになっているような先進的な学校であったので、どの学校も活用しているとばかり思っていた。

 今回は岐阜県の学校の実態や話題が主であったが、私の住む知多地方の GIGA スクール構想の実態はどうなのだろうか、やはり使用頻度は少ないのか、とても気になったので去年、中学生だった妹から話を聞いてみた。中学校では結構な頻度で使用していたようだった。例えば、理科の授業ではグループごとの実験結果をまとめたり、小テストを Google フォームで行ったり、英語の授業ではパワーポイントを使ってスライドを作ったり、道徳ではクラス全員の意見を共有したり、授業以外でも私の中学校は1000人近い生徒数のためコロナ対策で全校集会は対面ではなく、Google meet を使って行っていた。

 しかし、高校ではこのように端末や ICT を使う授業は情報の授業くらいしかほとんどないようだ。ここから今回のフォーラムと結び付けて考えてみても、ICT や GIGA スクール構想は必要と分かって1人1台端末を渡しても、実態は端末を活用し、進んだ教育をする学校もあれば、端末を渡しただけになって活用しきれていない学校もあるなどまだらな状態であり、このままでは芳賀先生のおっしゃっていたように実現ではなくいつまでも「構想」のままになってしまう。そうなっては日本の教育の課題は改善されないだけではなく、ますます子どもたちは時代や先進国からおいていかれる危機に陥ると思った。

 私は芳賀先生の強い言葉から、今の教育に満足してはいけない。この GIGAスクール構想の実態にもっと危機意識をもって、逃げずに未来の時代を築いていく子どもたちのために、目の前のことに逃げずに向き合って、今の教育を変えていく必要があると考えた。そしてなんでも先生が指示してやってしまっておしまいではなく、ルールや使い方を子どもたちと考えたり、子どもたちの考えたことをまとめるための道具としたり、思考ツールとして若い世代の私たちが積極的に使っていき、教育に新しい風を吹かせる存在になるべきであると考えた。今後行く教育実習で GIGA スクール構想の実態、どのように授業では活用されているか見て学んでいきたい。そして実習後では愛知県の教育インターンにも参加し、愛知県に住みながら岐阜県の大学にも通う私だから見ることのできる2つの県の教育の特色、良さ、違い、そこで学ぶ子どもたちの姿を見て感じて学んで、取り入れていきたい。(重信)
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