5月11日第1回教師力アップセミナー・田中博史先生からの学び(石川・由原・小林)

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 こんにちは。10期成の石川百音です!今回は、第1回教師力アップセミナー田中 博史先生からの学びについて書かせていただきます。

 筑波大学附属小学校副校長をはじめ、学校図書教科書「小学校算数」監修委員や、全国算数授業研究会会長・学習指導要領実施状況調査委員会委員・NHK 学校放送番組企画委員などを歴任された、田中博史先生の公演を聞かせていただきました。

 田中先生から学ぼうと来場された、教育現場で働く先生方の人数の多さに刺激を受け、田中先生からの学びに更に期待が高まるところから1日が始まりました。

【発想を色々変えて子どもと向き合う!】

「ねえ先生、ここって貼っていいの」すると、
教師「さっき説明したでしょ。聞いてなかったの!!」

 さてさて、この子ども、本当に話を聞いていなかったのでしょうか。
 考えられることは・・・。こんな問いから始まった講義。この発問を聞いた時、私だったら児童の言葉を鵜呑みしてしまい、質問の背景に隠された子どもの本心を考えられる余裕はもてていないだろうなと感じ、開始早々度肝を抜かれました。

 質問してきた子どもの心情をほかの角度から考えて見た時に、「本当は聞いていたけれど、あっているのか不安で聞いてきたのではないか」「自分(先生)の説明不足なのではないか、分かりにくかったのではないか」などと、児童が質問してきた、という行動ひとつから色んな要因を考え出すことが出来ました。

 そうすることで、児童の行動を否定することで終わらずに、どんな状況であれ一緒に寄り添う。という姿勢を示すことができます。まさに、このような思考を巡らせ、行動に移すことが教育現場では求められていて、児童の行動から複数の背景を予測し、その子の本心を捉え、その時の子どもの声に寄り添う対応をとることが児童とのより良い関係を築き、最善の教育の提供に繋がるのだと学びました。

 ここまでは、教育全体に通用する大切な学びについて書かせていただきました。ここからは授業という観点に絞った学びについて書かせていただきます。

【解決策より、困っていることを語れる子を見つけてあげよう!困っている子に寄り添う授業!】

 このことを学んだ時、「待ってました!そんな授業!」そう感じたのが私の素直な気持ちでした。私はどちらかというと理解に時間がかかり、授業についていけないことが多くある児童でした。

 困っていることを困っている。といえる余裕すら与えられず、良い意味でも悪い意味でも、リズミカルに進んでいく授業。解決策がどんどん黒板に並び、その雰囲気にただ呑まれて終わることが多くありました。

 しかし今回学んだ授業は、困っている子の疑問にフォーカスし、それを軸に授業を進行し、その結果学びの質がとても深まる授業でした。公式などを詰め込み、問題をとけるようにすることは塾でもできます。しかし、色々な考えを持つ子が集まり、一緒に授業をする教室でしかできない本質にとことん迫る学びがあります。その学びの達成のひとつの方法として、困っている子に寄り添う授業こそがとても大切なことだし、多くの児童を救える素敵な方法だと思いました。

 今回は、教育全体、授業の場面とで分けて、私自身の学びを書かせていただきました。今回の講義全体で共通し大切だと学んだことは、「発想を色々変えて子供と向き合う」ということでした。そうすることで新たな発見があり、子どもとの向き合い方を変えることが出来ます。そのような児童生徒との関わり方ができる教師を目指したいと強く感じた一日でした。

 また、一つ新たな学びを与えてくださった、暖かさで溢れる田中先生との出会いに感謝し、そして様々な学びの場を提供してくださる玉置先生に感謝です。(石川)


 こんにちは!9期生の由原希音です。今日は、先日行われた第1回教師力アップセミナーでの学びを記事にしていきたいと思います。

 今回は、田中博史先生から「子どもが変わる学級づくり 〜算数授業を通して〜」というテーマで講演していただきました。算数が苦手な生徒の視点に立った授業が行われており、取り入れたい工夫がたくさんありました。そこから、特に印象に残った2つの工夫について書いていきます。

 1つ目は、発表するときに1人の児童生徒に言わせないということです。分かっている子だけが発表する授業では、周りの子はついてこれず、より苦手意識が高まるばかりです。そのため、「〇〇さん、これはどういうことかわかる?」と児童が児童に質問するように展開していくことが必要だと学びました。自分に質問されていると思うことで、理解しようという意欲が高まり、活発な授業にも繋がるのだと感じました。

 2つ目は、発表の練習をする機会を与えることです。自分が評価されると思うと、自信が持てず発言できない児童が多いので、困っている、分からないと伝えることも発表だということを伝えていくことが必要だと学びました。そして、発表の練習の場として、ペアで話し合う活動を設けます。そこで、分かっている子がわかっていない子に伝えるという、一方的な情報伝達になってしまわないよう、じゃんけんで勝った子が話すなど、お互いが話し、発表の練習ができる場を与えていくことが、発表への苦手意識をなくすことができるのだと感じました。

 今回の講演で、授業を考える際には「苦手な子の立場になって考える」ことが大切なのだと改めて感じました。この視点を、教師となっても持ち続け、よりよい授業ができるよう励んでいきたいと思います。

 今回もこのような貴重な学びの機会を与えていただき、ありがとうございました!教採まであと約1ヶ月!みんなで一緒に合格しようね!!(由原)


 こんにちは。9期生の小林です。今回のセミナーで最も印象に残っていることは、冒頭でお話しされていた、「質問しやすい教師であるべき」ということです。細かく説明した事柄について子どもが再度説明を求めてきた際、教師は「この子どもは聞いていなかった」と決めつけてしまうことがあります。

 しかし、子どもの立場になって考えを巡らせてみると、単に教師の説明を聞いていなかったのではなく、自分の解釈に対して不安を抱いただけかもしれません。不安になっていた子どもに「聞いていなかったのか」と問い詰めれば、その子どもは二度と質問しない子どもになってしまうかもしれません。質問することは悪いことではなく良いことであり、疑問を解消し学んでゆくためにとても大切なことです。教師のひとことで子どもの考え方や学び方を悪い方向へ変えてしまうことは、あってはならないことだと感じるとともに、自分も気をつけていこうと思うきっかけになりました。
 
 私自身、長い説明を集中して聴くことが苦手です。気をつけていても内容を忘れてしまうことはあるし、子どもなら尚更忘れることがあって当然だと思います。教師である私が完璧でないのと同じように、子どもたちも完璧ではないことを常に頭に入れておきたいと思います。
 
 今回のセミナーでは、完璧主義ではない、失敗を寛容に受け止める授業を拝見することができました。特に、困ったときは子どもに素直に尋ねることもより良い授業づくりに繋がることは、私にとって大きな学びとなりました。ありがとうございました。(小林)
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