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最新更新日:2024/07/04 |
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千手観音さま 〜その手で、新型コロナの「しゅうそく」を
太田中学校の皆さんへ(第9回)
★新型コロナウイルスに関するテレビや新聞のニュースを見ていると、「この状況がいつ『しゅうそく』するのか」という言葉がよく出てきます。この「しゅうそく」には、二つの漢字が使われます。「収束」と「終息」です。二つの意味の違いを国語辞典で調べてみました。 ◆「三省堂国語辞典」(第7版・三省堂) 「収束」…しめくくりをつけること。おさまりがつくこと。「混乱が−する・事態の−をめざす」 「終息」…すっかり終わること。「戦争が−した・ブームが−する」 ◆「明鏡国語辞典」(第2版・大修館書店) 「収束」…おさまりがつくこと。また、おさまりをつけること。「事態を−する」 「終息」…やむこと。終わること。終止。「インフレ〔戦闘・流感〕が−する」 ★どちらの辞典を見ても「収束」と「終息」の意味は似ています。そこで、Webページを見てみると、NHKの放送文化研究所の「最近気になる放送用語」という中で、この二つの違いが明確に解説されていました。今井がポイントを次に要約して示します。 ◆「終息」…「完全に終わる」という意味。つまり、新型コロナウイルスの「完全制圧」(全くなくなること)の場合が「終息」。 ◆「収束」…状況や事態などが「ある一定の状態に落ち着く」という意味。完全制圧ではないが、新型コロナウイルスに関する社会的状況などが「かなり落ち着いてきた場合」が「収束」。 ★「しゅうそく」という言葉を耳にした場合には、これを使う人がどちらの意味で言っているのかを注意深く聞いて、どちらの漢字かを判断する必要があります。私がこれまで発信した8回の文章中では、「収束」を使ってきました。今の私の願いとしては、まずは、現在の全国の感染者数が徐々に減ってほしいという「収束」で、最終的な願いは、当然「完全制圧」の「終息」です。まだまだ時間はかかりそうですが、「新しい生活様式」を着実に実践しながら、一歩ずつ「終息」を目指していきましょう。 ★さて、東大寺の大仏、薬師如来に続き、もう一人「千手観音」さまにも力を借りたいと思います。正式なお名前は、「千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)、または、千手千眼観音菩薩(せんじゅせんげんかんのんぼさつ)」といいます。千本の掌(てのひら)には、目がついています。千の手と目で、どんな人でも漏らさずに助けるという仏様の心の広さを表しているそうです。千は「無限」を意味する数字でもあり、あらゆる方法で人々を救うということでもあります。 ★全国各地のお寺にある千手観音には、実際に千本の手を持つもの(奈良の唐招提寺など)と、42本の手をもつもの(こちらの方が多いようです)がありますが、いずれも頭の上には11の顔をもっています。42本の手をもつ仏像は、中央で合掌(がっしょう=手を合わせる)する2本以外の40本の手で、仏教の世界でいう25の世界の生物を救うことから「25×40=1000」となるそうです。 ★千手観音の御利益(ごりやく)は、災難、延命、病気治癒などで、あらゆることに御利益があるそうです。実は、千手観音は、今年の干支である「子年」(ねずみどし)に生まれた人を守る仏様なのだそうです。しかし、千手観音さま、ここは一つ、子年生まれの人と言わず、広いお心で私たちみんなを新型コロナウイルスからお守りください。どうかよろしくお願いいたします ★私たち太田中の教師も千手観音に負けぬよう、「あの手、この手」で、太田中の皆さんが安全で、楽しい学校生活が送れるようにしていきます。 太田中学校長 今井 東 ![]() ![]() |
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