まつのやまブログ

子どもたちの秘めた才能

画像1 画像1 画像2 画像2
休憩時間になると、私の部屋(学園長室)には小学部の子どもたちが勇んでやってきます。その多くはルービックキューブを楽しむためです。いろいろな種類のルービックキューブや形を変えて楽しむ立体パズルが私の部屋には多数用意してあります。子どもたちは6面を揃える方法が印刷されたものを見ながら、6面を揃えようとがんばります。何度も何度も揃えようとするうちに揃え方を暗記して、揃えることができるようになるのです。6面を揃えた子は記念の写真を撮り、揃えるたびにシールを1つずつその写真に貼っていきます。私の部屋には、子どもたちのそうした写真がたくさん飾られています。

1月29日(月)の全校朝会で、何人かにその腕前を披露してもらいました。スポーツの大会や作品の展覧会で入賞することはもちろん素晴らしいことですが、自分で興味をもったものに時間をかけて取り組んでできるようになったことは、表彰こそされませんが、それと同じように素晴らしいことだと私は思います。そうした私以外、普段は見ることのない子どもたちの姿を皆さんに知ってほしかったのです。

時間を計ってそれぞれが完成を目指しました。みんなの前ですることで少なからず緊張したようですが、それでも5年生のSさんは、1分10秒ほどで6面を完成させました。ルービックキューブを回す見事な指さばきに感嘆の声が聞こえてきました。Sさんが私の部屋に来るようになったのは半年ほど前からです。子どもたちの才能って素晴らしいですね。残念ながら、私が6面を揃えるためにはその倍以上の時間がかかります。

ある本に載っていた言葉を紹介します。
「人は誰しも天才である。ただし、木に登る能力で魚を評価すると、魚は一生、自分はバカだと思いこんで生きていくことになる。」 アルベルト・アインシュタイン

魚には木に登る才能はなくても、水の中を自由に動き回る素晴らしい才能があります。成長過程の子どもたちがどんな才能を秘めているかは誰にも分かりません。今現れている一面だけの評価を全てと思い込むことはもったいないことです。子どもたちの秘めた才能を上手に引き出してあげることが周囲の大人の務めではないかと考えます。

「兆」という字は「逃」げるにも、「挑」むにも変化します。朝会の最後に、子どもたちにはいろいろなことから「逃げる」よりぜひ「挑戦」する人になってほしいと伝えました。その方が、自分の才能に気が付き、それを生かして人生をより豊かなものにしていけるのではないでしょうか。どうです、子どもたち。ルービックキューブは面白かったですか?
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31