最新更新日:2024/05/31
本日:count up55
昨日:257
総数:348445

スクールカウンセラーによる「アサ−ショントレーニング」の授業を行いました(2)

(先ほどの記事の続きです)
★その後、最後にもう一つの対応の仕方である「アサーティブ」な言い方を生徒に考えさせます。今日の授業のねらいである「アサーティブ」な言い方とは、自分だけが意見を言うのではなく、また、相手を優先しすぎるのでもない理想的な言い方です。

★ここでは、教師側の用意したシナリオはなく、「A子さんは、どうなの?博物館でいいよね?」の後のA子さんとB君のやり取りをすべて生徒に作らせました。生徒は「アサーティブ」(さわやかな言い方)になるよう、それぞれが工夫してA子さんの言い方を考えていました。

●「博物館も面白そうだけど、私は県庁に行ってみたいな」
●「B君はいつも、自分の考えをしっかりもっていていいね。でも他の人はどう考えているか分からないから、話し合ってみない?」
●「博物館は休みの日でも見学できるから、みんなで休みの日に行こうよ。県庁は休みの日は行けないから、今回の見学は県庁にしない?」

★生徒が「アサ−ティブ」な言い方でシナリオを作り終えた後、スクールカウンセラーと代表生徒でA子さん、B君役になり全員の前でロールプレイをしました(写真)。

★A子さんの「アサ−ティブ」な言い方で、B君も柔軟な姿勢になり、グループ全員で改めて話し合おうというようなシナリオを考える子が多く、聞いていてさわやかな気持ちになりました。

★家族や友達に対して自己主張が強くなったり(アグレッシブ)、部活動などで先輩を気遣うあまり自分の意思表示が十分にできなかったり(ノン・アサーティブ)する中学生の時期に、この授業で学んだ「アサーティブ」な言い方を意識して、よりよい人間関係を築いてほしいと思います。
画像1 画像1
画像2 画像2

スクールカウンセラーによる「アサ−ショントレーニング」の授業を行いました(1)

★1年生の各クラスで、スクールカウンセラーと学級担任によるティーム・ティーチングで「アサーショントレーニング」の授業が行われました。

★「アサーション」とは、「自己主張」という意味で、相手と対等な立場になって自己主張をするためのコミュニケーションスキルのことなのだそうです。

★相手の考えを否定したり、相手を強い口調で押さえ込んだりするのではなく、お互いの考えを尊重しながら、自分の考えを的確に相手に伝える(言う)ための方法です。

★この授業では、次のような場面設定で、「相手の気持ちを考えながら自分の考えをしっかり伝える方法(言い方)」について生徒に考えさせました。

【場面設定】
(1)私(A子さん)のクラスで、校外学習の行き先を決める話し合いを4人グループで行っている。

(2)私を含めた3人は、市役所の見学の後で、「県庁」に行きたいと考えている。

(3)しかし、B君だけは、「博物館」に行きたいと強く主張している。

(4)B君の強い主張に対して、私がちょっと嫌な顔をすると、B君が「A子さんはどうなの?博物館でいいでしょ?」と言ってきた。

(5)私はなんと言えばいいか?

★まず始めに、授業では、上の場面でのA子さんの答え(対応)として生徒に次の2つを示し、それを聞いたB君はどんな気持ちになるかを考えさせました。

【A子さんの対応】が、「きつい言い方」(アグレッシブな)の場合
【A子さんの対応】が、「はっきりしない言い方」(ノン・アサーティブな)の場合

★アグレッシブな対応とは、相手の意見を無視して自分の価値観を押しつけてしまう言い方をすることです。また、ノン・アサーティブな対応とは、自分より相手のことを考えすぎて、自分の考えを後回しにしてしまう言い方をすることです。

★生徒達は、A子さんがそれぞれの言い方をした場合に、B君がどのような気持ちになるかをまずプリントに書き、その後、隣同士でのロールプレイ(役割演技)をしながら考えました。

(続く)
画像1 画像1
画像2 画像2
画像3 画像3
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
太田市立太田中学校
〒373-0842
住所:群馬県太田市細谷町1510番地
TEL:0276-31-3322
FAX:0276-31-3466