まつのやまブログ

心のエネルギー補充を(6/10)

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一般的な自動車はバッテリーの力でエンジンを始動させ,走行中はエンジンの力でバッテリーに電気を補充するという自己充電システムをもっています。最近増えている「ハイブリッドカー」は,半分前後をモーターの力で走っているわけですから,更にバッテリーへの依存率が高まっていると言えます。

 これと同じように,人の心の中にも,「いつも80%以上のエネルギーを蓄える充電システムがある」と精神科の医師が言っているのを聞いたことがあります。
 80%以上のエネルギーがあると,心にゆとりをもち,ものごとに適切に対応できます。しかし,エネルギーを使いすぎて80%の水準を下回ると「軽い疲労感」や「休みたい気持ち」が湧いてくるのだそうです。そのたびに一休みをして充電し,再び80%ラインに届くようエネルギーを補充せよ,と自分で自分に命令しているのです。
 ところが「休みたい気持ち」をずっと我慢してがんばり続けていると,エネルギーレベルが下がり,疲労感が強まり,体調不良を起こすなど,(ウルトラマンで言うと)カラータイマーが点滅し始めます。ふつうだと,この辺りで「がんばる」ことを中断して,休憩や睡眠を取ったり,美味しいものを食べたりするなどして,充電回路が自然に働き出すようにエネルギー回復が行われます。しかし,それも無視して更にがんばり続けると,最終的にはエネルギー回復回路が故障してしまい,エネルギーがどんどん減少し,自分をコントロールできないような状況が生まれるのだそうです。この回路故障の原因には様々な要因があるようですが,中でも一番大きいのは「ストレス」です。このような状況に陥った人に対して「がんばれ!」というような励ましのことばは「禁句」です。思い切り逆効果です。

 令和3年度がスタートし,子どもたちの新たな生活が始まって2ヶ月が経ちました。大きな行事の運動会も終わりました。子どもたちの様子はいかがでしょうか?学園全体としては,どの学年も概ねスムーズな立ち上がりだったと感じています。ただ,子どもたち一人一人の内面に目を向けてみると,慣れるまで我慢したり緊張感をもち続けてストレスがたまり,心のエネルギーがやや不足気味になってくる頃ではないかな,と思っています。

 ご家庭や地域で,子どもたちの「心のエネルギー不足」が見え始めましたら,「がんばれ!」と叱咤激励するのではなく,「早く寝るといいよ。」「ごはん,いっぱい食べなね。」「気分転換に○○しようか?」などなど,エネルギー充填できるような声がけをし,フォローをしてやることが大切です。「子どもたちがほっと一息つける場所・時間」を学園にも家庭にも地域にも,確保していきましょう。よろしくお願いいたします。

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