まつのやまブログ

敢えて言います、「勉強しなさい。」

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 このブログでも連日のようにご紹介しているとおり、国の「GIGAスクール構想」の方針を受け、まつのやま学園の子どもたち全員にタブレット端末が貸与され、電子黒板等の教授機器も配当していただきました。教員も研修を重ね、毎日・毎時間どこかでこれらを使った授業が展開されています。子どもたちの技術習得の速いこと!ちょっとかないません(笑)。これは、今後またコロナの大波に襲われて「休校措置」などになってしまった場合にも有用な学習の手段だと考えられています。「どんなことがあっても、子どもたちの学びを止めるな!」という教育行政からの強いメッセージでもあると受け止めています。そうです。学ぶこと、勉強することを止めてはならないのです。

 ここでふと、考えます。学校の教員をしていると必ず一度は子どもたちに問いかけられ、教師として自分でも考えることです。教員でなくても子育て経験のある方なら、同じようなことを言われたことのある方がほとんどではないでしょうか。曰く、

「どうして毎日学校に来るの?」「何のために勉強なんかするの?」

 
これはものすごく根源的な質問です。哲学的とも言っていい。若い頃、こう子どもに問いかけられたとき、うまく応えられない教師である自分を恥じました。彼らはこうたたみかけてきます。

「分数のかけ算とか、邪馬台国がどうだとか、酸性やアルカリ性がどうだとか、大人になって何の役に立つの?使うときがくるの?」

 …そのとおりです。他にもなんだかいろいろありますね。「因数分解」「元素記号」「古文の変格活用」等々、実際今の私の職業に於いても、まったく使わないことを必死で覚えてきました。本当に、なんで学校の勉強なんてあるのでしょうか?

 ちょっと記憶が曖昧ではあるのですが、あるときに映画監督の北野武さんが以下のような意味のことを言っておられました。
「勉強は、やりたいことを見つけるためにするんだ。何がやりたいのか、自分が何に向いているのかを知るために、学校の勉強はしなくてはいけない。いい歳をして『やりたいことが見つからない』なんて言っている奴は、勉強していない証拠なんだ。」

 北野氏がどうやって「お笑い」と「映画」の世界でトップを取れる力を見つけ出したのかは分かりません。でもあの方からは、たくさんの勉強をしてきたというインテリジェンスを感じます。

 今、子どもたちが就きたい職業の上位にあるのは「YouTuber」や「ゲームクリエイター」です。当然ですがこれらの仕事だって、ただの「パソコン好き、ゲーム好き」だけでいいわけではありません。国語の力、算数数学の力、理科的・社会科的な力…諸々もっていなくては成功しないことがお分かりいただけると思います。

 子どもたちは将来、どんな道で自立して生きていくのか分かりません。大人のみなさんがそうであったようにおそらく多数の子は、今想像しているのとは違う道で生きていくのではないでしょうか。自分でも気付いていない能力や適性、興味の方向などがどこに眠っているか分からない。だからそれを発見しやすくするために、幅広くいろんなことを学校で学ぶのだと思います。更に言えば、学校で学ぶのは所謂「勉強」だけではありません。人間関係、礼儀、道徳…他にもたくさんあります。
だからわざわざ、「学校」というものがあって「勉強」をさせているのだと思います。

 歳をとりました。今なら子どもたちの問いかけに対して、少しはまともに応えてやれそうです。そして、自信をもって、松之山の子どもたちに敢えて言おうと思います。「勉強しなさい」と。

大変な栄誉に浴することとなりました。ありがとうございます。

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すでに今日の9月17日付新潟日報18面「魚沼」欄にて紹介されておりますが、このたび、我がまつのやま学園は、時事通信社の第36回教育奨励賞(文部科学省後援、公益財団法人新聞通信調査会協賛)において、「努力賞」を受賞することとなりました。

この賞は「創造性に富んだ特色ある教育で顕著な成果を挙げた学校」をたたえるもので、全国の都道府県や政令指定都市から63校の推薦があり、その中から選ばれたものです。まつのやま学園は新潟県教育委員会からの推薦を受けました。新潟市を除く新潟県内からは、唯一のノミネートです。

受賞理由は「自然環境を生かし、住民参加型の独自の教育に取り組んできたこと」。私は「松之山のよさを生かし、本当の意味で地域に開かれ、地域に根ざした教育を推進してきたこと」であると理解しています。

すでにこのブログで何度もご紹介してきているとおり、ここ松之山には「日本の古き良き中山間地」を象徴するような豊かな自然と、里山の人々のたたずまいがあります。そして本気で「学園は地域の宝だ」と考え、学校運営に参画くださっている多くの方々がいらっしゃいます。

「まつのやまタイム」(山羊に畑に田んぼに地域探訪…もろもろ!)、「スキー授業」、「オリンピアンやレジェンドスポーツマン招聘」、「アウトドア部」「キョロロとの連携」…まだまだたくさんの特色ある活動が、地域の方々の強力なバックアップのおかげで成り立っています。観光業界のみなさんとコラボして、現在進行形で進んでいる取組もあります。「雪里留学」の仕組みもできあがりつつあります。
今はふるさとを離れた松之山出身の方々、各地区の校友会や東京松之山会の方々にも、絶大なご支援をいただいています。

要するに思いは一つ、「松之山の子どもたちを、松之山にゆかりのみんなで育てよう!」としてくださっているのです。松之山の未来をみんなで考えて、力を貸してくださっているのです。

そこのところが認められての、今回の受賞です。代表して学園が受け取りますが、これはだから、地域みんなでいただいた賞だと思っています。

本当に幸せな学園です。幸せな子どもたちです。幸せな教職員です。どれだけ感謝しても、しきれません。心から御礼を申し上げます。

「小中一貫校 まつのやま学園」は、5年目を迎えています。すでに多くに認知され、県内はおろか全国的に注目を浴びる存在となっています。現場にいると分かりますが、あちこちから「視察」や「取材」、「資料請求」などの依頼が絶えないのです。今回の受賞で、またその流れは加速するでしょう。

この仕組みを創ってくださった初代学園長の久保田智恵美先生、初代副学園長の武田篤先生、その意志を引き継ぎ発展させてくださった二代学園長・副学園長の相澤顕先生のご功績を思い、最先端の教育環境に勤務させていただいていること、現在学園を任されている者として、身が引き締まります。

まつのやま学園に関わるすべての方々、ふるさとを離れてなお、思いを寄せてくださる方、今、目の前にいる子どもたち。すべてを誇りに思います。

地域の宝であるこの学園をもっともっと発展させるため、そして不変の教育目標「生き生きとした子ども」の具現化のため、全力を尽くして参ります。
保護者のみなさまを含む地域のみなさま、地域ご出身のみなさま、これからも力をお貸しください。よろしくお願いいたします。

            令和3年9月17日
            小中一貫校まつのやま学園 学園長 藤田 剛

「新型コロナ特別警報」の解除に伴うまつのやま学園の教育活動について

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新潟県内全域に発令されていた「新型コロナウイルス特別警報」が、今日をもって解除となります。これに伴い、まつのやま学園の今後の教育活動について下記の通りといたします。

1 明日17日(金)より、感染対策を十分に行った上で「部活動」を再開します。
2 延期している9年生の修学旅行は、10月4日(月)〜6日(水)に実施します。
3 毎週金曜日に実施しているフッ化物洗口(希望者)は、10月に再開します。
4 10月のフリー参観は、予定どおり実施します。

なお、今後の市内や周辺地域での感染拡大状況により、再度の変更が想定されることもお含み置きください。


「特別警報解除」といっても、危機が去ったわけではありません。「警報」になっただけです。当たり前ですが引き続き警戒し、感染予防に全力を挙げていく必要があります。学園では、県教委及び市教委からの指導・指示のもと、以下のことをはじめとした対応をしていきます。


・一人一人の顔を見ての健康観察
・手洗いうがいの励行、声かけ
・マスクの着用指導、及び屋外活動・体育時等外してよい場合の指導
・こまめな換気
・入退校時のこまめな検温、消毒
・発熱者発生時の複数対応、保護者との緊急時の連絡方法確認
・差別や分断を絶対に生まない「心」「行動規範」の指導


もちろん、これらのこと以外にもその都度協議し、対応していくこともあろうかと思います。ご理解・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

感染対策の徹底を

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毎日13:00過ぎ、県内と新潟市。15:30過ぎ、県内市町村の詳報。16:45過ぎ、東京都。もう、「コロナ感染者数」の発表時刻を覚えてしまいました(T_T)。

ここのところ少しずつ少しずつ、減ってはきているような気もしますが、それでも去年の今頃に比べたら、驚天動地の数値なのです。「慣れ」とは恐ろしいもので、「東京2000人か。『減ってきた』な。」「おっ、県内は二桁か。『少ない』な。」などと感じてしまいます。今年のお正月、「東京4桁いったぞ、コレは大変だ」と思ったのに…。7月くらいまで、県内の1日の最高は30人くらいだったのに…。

この「慣れ」が一番危険だぞ気を抜くな、と毎日自分で自分に言い聞かせています。

学園でも、危機感を緩めずに対策を講じていくように、感染防止のためにできることは最大限に行うようにしています。

一人一人の顔を見ての健康観察、手洗いうがい、換気、検温、消毒、発熱者発生時の対応の確認。それから何より、差別や分断を生まないような「心」の指導。教職員の多くがワクチン接種をしているとは言っても、「命がけ」です。

ただしこれらのことをし過ぎるくらいに行っても、学校が大勢の子どもたちを集めて活動させる場である以上、絶対に「万全」「パーフェクト」にはなりません。終わりも分かりません。見えない相手との戦いは、ここが大変です。心配は尽きません。

それでも、子どもたちの今の時期は「一生に一度」です。対策をした中でできることは思い切り、ガマンは最小限にさせてあげたいのです。

未知のことですから、いろんなケースごとに考えて話し合って、最良の道を探っていくしかありません。みんなで建設的に、知恵を出し合っていきましょう。アレがダメ、コレがダメ、ではなくて、「どうしたら子どもたちにとって一番いいのか、少なくともベターなのか」という視点で考えていければと思います。

市内ではほぼ毎日、感染者の報告があります。子どもたちにも広まってきているのが気がかりです。今はみんな元気にしていますが、いずれ学園にも感染者が出るのかも知れません。

万が一そうなったとしても、みんなが安心していられるように。物心両面の準備だけはしていきたいものです。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う対応について

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ご存じのように、新型コロナウイルス感染症の猛威が収まりません。多くの都道府県に「緊急事態宣言」が発令されています。新潟県においても独自の「特別警報」の範囲が十日町市を含む全市町村に拡大されました。十日町市内でもここのところずっと、毎日感染者が報告されています。

昨日(8/31)、十日町市教育委員会教育長より以下の通知がなされました。

<9月3日(金)〜16日(木)の教育活動について>
○部活動の休止
・この期間のすべての活動を休止する。
○泊を伴う学校行事について
・この期間は実施しない。 ・市をまたぐ移動はしない。 
・この期間以外での実施や市内日帰り旅行等を再考すること。
○学習参観や体育祭について
・延期や中止を検討すること。
・実施する場合でも無観客やリモートで実施すること。


このことを受け、まつのやま学園では、これまでの感染拡大防止措置に加え、この期間、以下の措置をとります。

○部活動は休日を含めすべて活動停止とします。
○8日〜10日に行う予定であった9年生の修学旅行は延期とします。具体的な期日は調整中です。この間、9年生は通常授業とします。(朝活動の時間、生徒たちには伝えました。)
○毎週金曜日に実施しているフッ化物洗口(希望者)は、感染防止のため実施しないこととします。
○15日のフリー参観は、中止とします。


前例のない事態ですので、毎日の学校生活の中で、これから「これはどうしよう?」「これはどのように?」「こんな時は?」という細かな疑問がたくさん出てくると思います。その都度協議をして判断し、方針を決めていきます。ご不安なこと等ありましたら、遠慮なく学園までお問い合わせください。

とにかく、子どもたちとそのご家族・地域のみなさまと職員の生命の安全が第一です。その大原則を崩さずに、できるだけの教育活動を行っていきます。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。



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