まつのやまブログ

ありがとう、雪里の希望の学園

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三代学園長の藤田剛です。

今年度末の異動で、学園を去ることになりました。わずか2年の在籍、もう少しこの天国のような学園で過ごしたかったなあ、というのが偽らざる本音です。

ここには日本の里山の原風景のような自然と人々の暮らしがあります。純朴で芯から善人な子どもたちがいます。『学園は地域の宝』と、温かく支えてくださる保護者のみなさん、地域のみなさんがおられます。故郷を離れても常に心を寄せてくださる松之山出身者のみなさんも実にたくさんおられます。

日本一の教育環境だと思っています。

今回、私を含めたくさんの学園職員が転退出していきますが、在任期間はそれぞれでも皆、心から学園を愛していました。残る職員が、明日やってくるニューフェイスと力を合わせて、学園の新たなステージを創っていってくれると信じています。雪里留学もいよいよ始動します。これからもよろしくお願いいたします。

このブログは毎月1万以上の市内屈指のアクセス数だそうです。たくさんの方にお読みいただいたこと、心から感謝申し上げます。

この素晴らしい学園を、応援し続けます。
本当にありがとうございました。


新型コロナウイルスについて(学園児童生徒の保護者のみなさまへ)

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オミクロン株の猛威の出口が見えません。十日町市や津南町でも複数の学校で児童生徒・職員に感染者が出ています。もはや、いつ学園に感染者が発生してもおかしくない状況です。保護者のみなさまには本日付で同内容の紙文書を配付いたしますが、以下の内容で十日町市教育委員会から文書が出ましたので、お読みおきください。(市教委の許可を得て転載しています。)

(引用開始)

市立学校で「新型コロナウイルス感染症」の陽性者が確認された場合の保護者の皆様へのお願い


新型コロナウイルス感染者の急増に伴い、医療機関や保健所等の業務がひっ迫しており、このままでは中等症や重症のリスクのある方に必要な医療を提供することができなくなってしまう恐れがあります。このため、保健所からの要請を受け、市教育委員会としましては、市立学校に対し、当面の間、下記の対応を行うこととなりました。
保護者の皆様におかれましては、学校が行う調査や対応(お子様の自宅待機、健康観察等)にご協力を賜りますようお願い申し上げます。
新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、引き続き、ご理解とご協力をお願いいたします。

1 学校の対応について
通学している学校に在籍する児童生徒(教職員)で陽性者が確認された場合、陽性者と濃厚接触の可能性のある方(※)を濃厚接触者としてリストアップし、7日間の自宅待機等周知に関する協力依頼をお願いしています。
※濃厚接触の可能性のある方:陽性者と、感染の可能性のある期間に接触し、以下の範囲に該当する場合

【感染の可能性のある期間】
1 有症状者の場合:症状が出た日の2日前から療養の解除基準を満たすまで
2 無症状者の場合:陽性となった検体を採取した日の2日前から療養解除の基準を満たすまで

【濃厚接触者の範囲(次のいずれかに該当する場合)】
□ 患者(陽性者)と同居または長時間の接触があった。
□ 手で触れることのできる距離(目安として1メートル)で、マスクをきちんと着用せず、陽性者と15分以上の接触があった(注1)。
□ 適切な感染防護(マスク着用など)なしに患者(陽性者)の看護をした。
□ 患者の気道分泌液もしくは体液等に直接触れた可能性が高い場合
(注1)濃厚接触者の定義は国立感染症研究所感染症疫学センターの「新型コロナウイルス感染症患者に帯する接触的疫学調査実施要領(3.1.8)のものです。

(参考)濃厚接触の可能性が高い場面の例
・ 近距離で、飲食しながら会話をした。
・ 休憩室や更衣室などマスクをしないで会話をした。
・ 近い座席で長時間を過ごした
・ 換気の悪い空間(車内等を含む)で長時間一緒に過ごした。
・ 部活動で、狭い室内で大きな声を出したり、身体が接触する運動等を実施したりした。

2 お子様が濃厚接触者となった保護者の方へのお願い

(1)学校の調査の結果、お子様が濃厚接触者として特定された場合
学校の指示に従い、7日間の自宅待機と健康観察をお願いします。学校から配付された、新型コロナウイルス感染症患者濃厚接触者 健康観察シート」を利用ください。(念のため10日間記録できるようになっています。)

(2)健康観察期間中、発熱等体調不良となった場合
かかりつけ医に事前連絡の上、受診するか、新潟県新型コロナ受診・相談センター(電話:025-256-8275)へ相談してください。

(3)自宅待機期間中の出欠について
   自宅待機期間中は、欠席ではなく出席停止となります。また、状況によって学級閉鎖や学年閉鎖になることもありますので、学校からの指示に従ってください。

(4)新型コロナウイルスは、誰でも意図せず感染するリスクがあります。患者(陽性者)に対する詮索や誹謗中傷、差別、いじめなどは絶対に行わないようお願いいたします。

(引用終わり)

学園でも、マスクの着用や手指消毒、適切な距離の保持等、これまで以上の危機感をもって、感染対策に万全を期して参ります。集団感染防止のため、お子さんの様子が少しでもいつもと違う、コロナを疑う症状等があるなどの場合は無理に登校させず、受診等してください。また、休みの日に外出してその先で感染すると言った事例も多くあります。十分にご留意ください。

こんな状況下ですが、子どもたちの「今」は今しかないのです。十分に気を付けながら、「できる範囲の中の最大限」の教育活動を展開していきます。学びを止めたくありません。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

                   小中一貫校まつのやま学園
                          学園長 藤田 剛

2学期の終わりにあたって

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本日をもって80日間の2学期が終了しました。8月30日が始業式でした。あの頃はまだ、デルタ株が猛威を振るっていました。「第5波」の出口がようやくちょっと見えてきたあたりです。そのあと幸いなことにコロナもおとなしくしていたのですが、最近はオミクロンなんて言う「新型の新型」が現れて(しかも市中感染発覚)、東京あたりではじわじわ感染者も増えて、いよいよ第6波か?なんて心配をしているところです。

感じ方は人それぞれでしょうが、長い長い2学期でした。今はすっかりホワイトシーズンですが、始まったときはまだセミが鳴いていましたもんね。「実りの2学期」「充実の2学期」をめざしましたが、そのとおりだったでしょうか。保護者のみなさまはぜひお子さんと、2学期の足跡を振り返ってみてください。

学園全体としては、学習面も運動面も心の面でも、多くの成果を挙げることのできた学期だったと思っています。10月に行われた「学園フェスタ」、お呼びできたのは松之山在住のご家族だけでしたが、どの学年の子どもたちも生き生きと楽しそうに活動する姿が感動的でした。チャレンジ班のチームワークのよさも十分お分かりいただけたのではないでしょうか。相変わらず、「やるときゃ盛大にやる」学園の子どもたち。見ていて清々しい。

コロナが少し落ち着いて、9年生は佐渡〜新潟へ、6年生は中越地方1泊2日、4年生は日帰りで新潟市へ、ホップの子はみんなで大松山に登山したりと、校外での学習に出かけることができました。そのほかの各学年の活動についても、ここには書き切れませんが、積極的に地域に出かけて地域と関わる中で学ぶ機会が多かったと思います。部活動の大会やイベントもたくさんありましたね。

目には見えませんが、こういった「非日常」な行事と日常の授業の積み重ねが絡み合って、一人一人の子どもたちの心と体を確実に成長させてきたはずです。
毎日見ているとなかなか気が付きませんが、きっと4月当初と12月の今に撮った顔写真を比べてみると、どの子もきっと顔つきが変わっているはずです。ぜひ成長した点を褒めて、勇気付けてあげていただきたいと存じます。

保護者のみなさま、地域のみなさま、そして故郷を離れてなお、お心を寄せてくださる方々からのご支援・ご協力のおかげで、子どもも学校も大過なく令和3年末を迎えられそうです。心より感謝申し上げます。

ちょっとの休みをはさんで、3学期が始まります。短い学期ですが、まつのやま学園が一番まつのやま学園らしく輝く学期です。そして、節目の学期です。不変の学園教育目標「生き生きとした子ども」の具現化のために、私たち職員も全力でお子さんを守り、導きます。今後ともご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

よいお年をお迎えください。

人間は1日四度メシを食うものだ

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(写真と本文は関係ありません)

経済界や企業関係の小説を多く手がけた作家、城山三郎氏の小説「臨3311に乗れ」の中に、次のような一節があります。

「人間は1日に四度メシを食うものだ。」「三度はふつうのメシを食う。あとの一度は、活字のメシを食え。つまり、読書だ。」

この「臨3311」というのは修学旅行用の臨時列車の番号です。戦後間もない頃、日本ツーリストという小さな旅行会社を興し、のちの近畿日本ツーリストという超大企業へと発展させていくさまを、実際に働く人たちをモデルにして描いた小説です。
とりわけ日本ツーリストを立ち上げた中心人物の馬場勇氏の活躍は有名で、当時の若者の中にはこの小説で馬場氏のことを知り、旅行業界を志した者も多くいるのだそうです。

馬場氏は教育熱心なことでも知られ、部下に対しては常に読書の必要性を説き、会社の経費を使ってまで読書を奨励したそうです。上記の言葉は、この馬場氏の日頃の口癖でした。

人間が成長する際、あるいは健康を維持しようとする際、身体的には三度の食事が欠かせないことは言うまでもありません。城山三郎氏は、更に精神や心が成長するためには食事と同様に読書が不可欠であることを、実在人物の言葉を使って表現したわけです。

特に子ども時代の読書は、自分がまだ経験することのできない未知の世界に導いてくれるという大きな意味があります。YouTubeやインターネット、数え切れないチャンネル数があるTV、Blu-rayなど、電子情報機器やそれらを使う環境が豊富にありますから、読書をしなくても未知の世界をリアルな映像や音声で紹介してくれます。

但しこれらの情報はみな受動的であり、自らの意志で思考する点は極めて薄くなりがちです。その点、読書は目で活字を追いながら意味を理解するという活動を繰り返さなければなりませんから、頭を使わざるを得ません。最初の頃は、それを苦痛に感じる子どももいるはずです。でも、子どもはこの作業をとおして読解力や思考力洞察力、想像力などを養うことができます。

どこだか分かりませんが昔、県内のお子さんが、小学校6年間で学校図書館にある本をすべて読破したというニュースがありました。そのお宅にはテレビがなかったそうです。

その子が今どうなっているかは分かりませんし、現代の一般的な家庭でネットやTVなどをなくすることは難しいでしょう。でも、冬休みの長い夜、お子さんと一緒に読書をする時間を作ってみてはいかがでしょうか。温かい飲み物なんかを飲んで、ときどき窓から雪の様子を見たりしながらのんびりと。案外贅沢で、楽しい時間になるかも知れませんよ。

感染拡大防止の徹底を

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ここのところ、長岡市や新発田市で新型コロナウイルスの「学校クラスター」が発生しています。

幸いなことにほとんどが軽症や無症状だそうですが、だからこそ感染に気付かずに通常どおりの活動をしてしまって、感染の拡大を引き起こしている面も否めません。大人たちはおおかたワクチン接種を終えていますが、未接種の世代での感染拡大も見られます。

報道のとおり、県教委から感染拡大防止を徹底するよう、昨日付で通知も発出されました。今のところまつのやま学園では感染者確認に至ってはいませんが、油断せず以下のことを学校だけでなく、家庭でも地域でも、お願いいたします。みんなでみんなを守りましょう。(以下、県教委からの通知とほぼ同様の内容です。)

○感染源を絶つこと
 ・すぐに解熱した場合や症状が軽い場合でも、無理に登校せず受診して医師の判断を仰ぎましょう。
 ・お子さんや家族の健康状態を把握し、適切な対応を行いましょう。
○感染経路を絶つこと
 ・手洗いや咳エチケットを今一度徹底しましょう。
○抵抗力を高めること
 ・十分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事をお願いします。

○学園では
 ・換気、消毒を徹底します。
 ・可能な限り身体的距離を確保して活動します。
 ・身体的距離が十分に取れない場合には、基本的にマスクを使用させます。マスクを外す場面においても、適宜子どもたちに指導します。

                                    (以上)

「弱毒化してただの風邪レベルになったんだ」なんて声もありますが、そんなものはまだ分かりません。素人が判断していいものではありません。そうだとしてもウイルスである以上、デルタやオミクロンのように変異を繰り返します。そのうちまた強毒化した変異種が現れるのかも知れません。必要以上に恐れることはないですが、正しく恐れて自分と自分の大切な人を、これからも守っていきましょう。
また、繰り返しになりますが、感染者やその家族を差別するようなことが絶対にないように。そんなのは人としてしてはいけないことなんだということを、まず大人が見せようではありませんか。

よろしくお願いいたします。

スキルを与える者、ルールを与える者(学園長ブログ)

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(※写真は本文とは関係ありません)

 ゲーム好きの若者が言っていたそうです。「『相手を殺すような暴力的なゲームばっかりやっているから、本当に残虐になる』と言われる。でも『恋愛ゲームばかりやっているから本当の恋愛ができないようになる』とも言われる。」…確かに。これはけっこうな矛盾です。一本取られました。たぶん、このようなことを言う年長者は単に「自分の世代にはなかったものへのアレルギー反応」で言っているだけなので、若い人は気にしなくていいですよ(笑)。
 
 「最近の若い者は、まったく…」いろいろなところでよく言われるセリフです。言われたこと、言っているのを聞いたことがある方も多いでしょう。この言葉が初めて登場するのは今から約5000年前の古代エジプト、ピラミッドの建設現場に書かれていた落書きだそうです。5000年前のエジプト人も「最近の若い者はダメだ」と感じていたわけです。
 仮に、この説が「真」であるとしましょう。「若い者はダメだ」=「人間は代を経るごとに劣化していく生物である」ということになりますがしかし,これはむしろ反対です。昔と今の生活を比べてみれば一目瞭然、「暑くても寒くても機械的に空調を管理できる」「離れたところにいる人と、リアルタイムでコミュニケーションを取ることができる(しかも個人持ち)」「ピラミッド程度のものなら、週単位の相当な短期間で完成させる技術と機材がある」「人間の代わりになる人工知能がある」等々、人類は当時のエジプトの人が見たら腰を抜かすほどの技術革新を図り、進化を重ねてきました。

 「代を経て劣化する」なんてとんでもない!むしろ真逆で、「人類は、代を経た(若い)人ほど頭が良くて優秀になっていく、進化を重ねていく」というのが本当のところでしょう。
 たくさんの経験を積んできた年かさの者から見れば、その時代その時代の若い衆や子どもたちが弱々しく、頼りなく見えるのは当たり前です。自分の世代にはなかったものを華麗に使いこなす「バージョンアップ人類」へのジェラシーもあるのかも知れません。

 私たちの世代にはなかったリアリティあふれるゲームや簡単に外界と繋がることのできるスマートフォン・タブレットなどを、単に「子どもにとってよくないもの」として,目の敵にして使わせないなんて実にもったいないです。文明の利器ですから。
 要は、やりようです。教師は、どのように使ったら有用なのか、いいものなのか、逆にどう使うと危ないのか、いけないのかなど、「使い方のスキル」を学ばせる。一方で保護者は、「買い与えた者」の責任として、同時に「使い方のルール」を与え、これを絶対に遵守させる。これらは、現代に生きる子どもたちの成長を支える周りの大人の責務です。
 こういったものは「包丁」と同じです。その心は、「なくてはならない、とっても便利な道具だが、使い方を誤ると人を殺めることもできる」ということ。その包丁を、未成熟な小中学生一人一人に持たせて使わせようというのですから、子どもを取り巻く私たちも、相当な準備と覚悟が必要です。
 彼を知り己を知れば百戦殆からず(有名な「孫子の兵法」)。「TIKTOK?なんだいそりゃ?」なんて言ってないで、まずは相手を知るために、ゲームでもタブレットでもスマホでも、大人がいろいろとやってみることだと思います。Nintendo SWITCH?プレステ?「ゲームウオッチ」から「ファミコン」、を経てきた世代の私も、ちょっとやってみますかね(笑)。

まつのやま学園フェスタで育ったこと

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 大変遅くなりましたが、10月23日に行われた「まつのやま学園フェスタ」に、たくさんのご家族の方々からご来場いただき、ありがとうございました。もっと大々的に、子どもたちの活躍を発信したかったのですが、こんな状況です。「松之山在住のご家族の方」に観覧を限定させていただきました。どんどん減り続けているコロナ感染者。このまま終息してほしいと心から願っています。

 開会のご挨拶でもお話ししましたが、こういう大行事は「そこに行くまでの過程」こそが教育的なのです。ミュージックステージ、チャレンジステージ、有志による発表、子どもたちの「本気でいいものをつくろう」という高い意識に毎日触れていました。日に日に気合が入っていきました。「他者を笑顔にするために、本気を出す」という姿でした。松之山の伝統なのですね。本当にすごい子どもたちです。

 運営でも発表でも、当日、少しの失敗はあったのかも知れません。でもああやってたくさんの人の前で発表して、拍手をもらう。教室や家に帰ってほめてもらう。こういうのが子どもの自己有用感、自己肯定感を大いに高めたのだと思います。いろいろと「弾け」ても大丈夫な家庭や地域に育ち、安心して自己表出のできる仲間との関係性があるんだなあ…と嬉しくなりました。

 当たり前のことでいいのです。これからも感動した!すごいと思った!らその気持ちをストレートに子どもたちに伝えてください。「お前はすごい」という評価者目線ではなく「私は感動した!」という「Iメッセージ」(主語がI)でいきましょう。

 たくさんのご参観、本当にありがとうございました。来年こそはフル規格で、いつも力になってくださる地域の方にも開放できますように!

学園の栄光は、松之山地域みんなの栄光!

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以前、このブログでも紹介した「時事通信社 教育奨励賞 努力賞」の賞状と盾が送られてきました。「全国レベル」の表彰です。新潟市を除く県内の学校としては、今年唯一の受賞なのです。

学園ができて今年で5年目。初代学園長の久保田智恵美先生が創り上げ(現在もお立場を変えて学園と地域のために奮闘中)、2代学園長相澤顕先生がマイナーチェンジを加えてバージョンアップさせ、育て上げてきた学園が全国的に認められた、これがその証明です。

そして何よりも、まさに「全国レベル」の強力なバックアップをしてくださる松之山地域の方々と、故郷を離れてもなおお心を寄せてくださる方、みんなでいただいた賞です。松之山全体の栄誉だと思っています。本当にありがとうございます。

「みなさんは実は、こんなすごいところに住んでいるんだよ。すごい学園に通ってきているんだよ。」

次の全校朝会の折にでも、学園の子どもたちにこのことを紹介し、みんなで胸を張りたいと思います。しばらくしたら学園内にも展示いたしますので、地域ゆかりの方はご来校の上ご覧ください。

いじめの本質と対応について

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 幼い頃、野で遊んだことのある方ならば、多くがバッタやトンボ、セミなどの昆虫の脚や羽をもいだり、もっと小さな虫をいたぶるようにして殺してしまったり、という経験があるのではないでしょうか。もちろん大きくなれば、普通の感覚をもっていれば無意味に生物に危害を加えるようなことはしません。個人差もあるでしょうが、このようなことは子どものころには単純に「面白い」と思えることなのでしょう。子どもが純粋な存在であるが故の「残虐性」がストレートに発露されているのかも知れません。まだ、「残虐」とされることの意味がよく分かっていないのです。
 
 このことを「いじめ」に当てはめてみると、まだ理性が未発達な子どもの残虐性に集団心理や同調圧力的な要素が加わって罪の意識が失われ、つい勢いで荷担してしまうということもあります。
 
 人間が「殺意」というものを覚えるのは3歳前後だと言われます。人間は残虐性を生来持って生まれてきており、しかもそれはとても強固なので、いじめの根絶は無理だということになるかも知れません。実際に「いじめは昔からあった」「今の子は耐性が低い」「大人の世界にもあることだ」という見解があることも承知しています。だからといって「多少のいじめは仕方ないことだ」という結論にしてしまっては、絶対にいけないのです。そういう意識を看過してしまってはなりません。
 
 歴史を辿ってみれば、人間は戦争などの残虐な行為を繰り返しながらも、一人一人の人間が尊重される社会の実現をめざして努力してきました。人間には本能的にいじめを生む要素があるからこそ、必死になってこの深刻な問題に全力を挙げて立ち向かう必要があるのだと思います。そして、子どものいじめは、人間が本来もっている残虐性の発露なのだという意識をもたなければならない。
 
 よくある「性善説」で、「子どもは純粋な存在で、残虐性なんかないのだ」という意見があります。それはそれで実によく分かりますが、子どもに関わる大人はできるだけニュートラルであるべきです。「子どもには残虐性なんかない。まさに天使のような存在だ。」と切望することと、現実に子どもたちの人間関係の中で発生するいじめが大きな社会問題になっているという現状認識を区別して考えないと対応を誤ります。
 
 人間がもつ悲しい残虐性を認識した上で対処していく必要があるように思います。今は平和に見えるまつのやま学園ですが、深刻ないじめが発生した場合には決して解決を子どもだけに委ねるのではなく、教職員や保護者などの大人がきちんと介入して止めさせなければ、いじめられている子の生命や安全を守りきれない場合があるのです。
  
 今、学園で大きな何かが起こっているわけではありません。しかし、100%大丈夫と言い切ってはいけないでしょう。私たちまつのやま学園の教職員は「いじめは存在する」という危機意識をもった中で、子どもたちを見守っています。しかし、いじめは教員の見えないところで起きている場合がほとんどです。さらに、いじめの標的になっている子どもには自尊心がありますから、自分がいじめられていることを惨めだと感じてしまい、教員に打ち明けることをためらっていることも多いのです。まして親に言えば、悲しんだり心配したり、大ごとになると思って話せないケースもあります。
 
 職員みんなで子どもたちの小さなサインも見逃さないように努力し、情報共有もしていますが、「これで十分」なんて、決して思っていません。ご家庭のみなさん、地域のみなさんのご協力が必要です。親に漏らした気になるひと言や地域の方々から見た子どもたちの気になる様子がありましたらぜひ学園にご連絡ください。一緒になっていじめの早期発見と根絶に取り組みます。切にご協力をお願いします。

 
 最後に、新型コロナウイルス感染症についてです。何が良かったのかよく分かりませんが、10月7日現在、全国的に感染者が減り続けています。喜ばしいことです。しかし十日町市ではまだ、毎日のように感染者が発生しています。見えない敵ですし、どれだけ気を付けていてもだれだって感染のリスクはあります。明日は自分や自分の家族がなるかも知れません。   
 「怖いのは感染自体よりも、風評だ」とよく言われます。悲しいことですが私も見聞きしたことがあります。「あそこん家の○○さんがなった」「○○でクラスターらしい」と「いらんこと言ってる」大人の姿…また、子どもたちが話しているのを聞いたこともあります。…どう見ても、近しい大人が言ってるのを聞いてるんですよね。暗澹たる気持ちになりました。

 この先自分が感染するとして、そのときは安心してかかりたいよなあ…と思います。それは誰しもそう思うはずです。

 「いじめ」と「差別」の違いは何か。ある研修会で、「学校で行われる差別をいじめと言い、社会全体で行われるいじめを差別というのだ」と学びました。
 前段の話に戻るようですが、私たち大人がいい歳をして「残虐性」を発揮して「いじめ」「差別」の首謀者・加担者・傍観者になっていないか、今こそ内省しないといけないですね。そして、そのような噂を立てること、感染した云々をあれやこれや言うこと自体、人として間違った行動なんだよ、と子どもたちにも呼びかけていきたいと思っています。

敢えて言います、「勉強しなさい。」

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 このブログでも連日のようにご紹介しているとおり、国の「GIGAスクール構想」の方針を受け、まつのやま学園の子どもたち全員にタブレット端末が貸与され、電子黒板等の教授機器も配当していただきました。教員も研修を重ね、毎日・毎時間どこかでこれらを使った授業が展開されています。子どもたちの技術習得の速いこと!ちょっとかないません(笑)。これは、今後またコロナの大波に襲われて「休校措置」などになってしまった場合にも有用な学習の手段だと考えられています。「どんなことがあっても、子どもたちの学びを止めるな!」という教育行政からの強いメッセージでもあると受け止めています。そうです。学ぶこと、勉強することを止めてはならないのです。

 ここでふと、考えます。学校の教員をしていると必ず一度は子どもたちに問いかけられ、教師として自分でも考えることです。教員でなくても子育て経験のある方なら、同じようなことを言われたことのある方がほとんどではないでしょうか。曰く、

「どうして毎日学校に来るの?」「何のために勉強なんかするの?」

 
これはものすごく根源的な質問です。哲学的とも言っていい。若い頃、こう子どもに問いかけられたとき、うまく応えられない教師である自分を恥じました。彼らはこうたたみかけてきます。

「分数のかけ算とか、邪馬台国がどうだとか、酸性やアルカリ性がどうだとか、大人になって何の役に立つの?使うときがくるの?」

 …そのとおりです。他にもなんだかいろいろありますね。「因数分解」「元素記号」「古文の変格活用」等々、実際今の私の職業に於いても、まったく使わないことを必死で覚えてきました。本当に、なんで学校の勉強なんてあるのでしょうか?

 ちょっと記憶が曖昧ではあるのですが、あるときに映画監督の北野武さんが以下のような意味のことを言っておられました。
「勉強は、やりたいことを見つけるためにするんだ。何がやりたいのか、自分が何に向いているのかを知るために、学校の勉強はしなくてはいけない。いい歳をして『やりたいことが見つからない』なんて言っている奴は、勉強していない証拠なんだ。」

 北野氏がどうやって「お笑い」と「映画」の世界でトップを取れる力を見つけ出したのかは分かりません。でもあの方からは、たくさんの勉強をしてきたというインテリジェンスを感じます。

 今、子どもたちが就きたい職業の上位にあるのは「YouTuber」や「ゲームクリエイター」です。当然ですがこれらの仕事だって、ただの「パソコン好き、ゲーム好き」だけでいいわけではありません。国語の力、算数数学の力、理科的・社会科的な力…諸々もっていなくては成功しないことがお分かりいただけると思います。

 子どもたちは将来、どんな道で自立して生きていくのか分かりません。大人のみなさんがそうであったようにおそらく多数の子は、今想像しているのとは違う道で生きていくのではないでしょうか。自分でも気付いていない能力や適性、興味の方向などがどこに眠っているか分からない。だからそれを発見しやすくするために、幅広くいろんなことを学校で学ぶのだと思います。更に言えば、学校で学ぶのは所謂「勉強」だけではありません。人間関係、礼儀、道徳…他にもたくさんあります。
だからわざわざ、「学校」というものがあって「勉強」をさせているのだと思います。

 歳をとりました。今なら子どもたちの問いかけに対して、少しはまともに応えてやれそうです。そして、自信をもって、松之山の子どもたちに敢えて言おうと思います。「勉強しなさい」と。

大変な栄誉に浴することとなりました。ありがとうございます。

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すでに今日の9月17日付新潟日報18面「魚沼」欄にて紹介されておりますが、このたび、我がまつのやま学園は、時事通信社の第36回教育奨励賞(文部科学省後援、公益財団法人新聞通信調査会協賛)において、「努力賞」を受賞することとなりました。

この賞は「創造性に富んだ特色ある教育で顕著な成果を挙げた学校」をたたえるもので、全国の都道府県や政令指定都市から63校の推薦があり、その中から選ばれたものです。まつのやま学園は新潟県教育委員会からの推薦を受けました。新潟市を除く新潟県内からは、唯一のノミネートです。

受賞理由は「自然環境を生かし、住民参加型の独自の教育に取り組んできたこと」。私は「松之山のよさを生かし、本当の意味で地域に開かれ、地域に根ざした教育を推進してきたこと」であると理解しています。

すでにこのブログで何度もご紹介してきているとおり、ここ松之山には「日本の古き良き中山間地」を象徴するような豊かな自然と、里山の人々のたたずまいがあります。そして本気で「学園は地域の宝だ」と考え、学校運営に参画くださっている多くの方々がいらっしゃいます。

「まつのやまタイム」(山羊に畑に田んぼに地域探訪…もろもろ!)、「スキー授業」、「オリンピアンやレジェンドスポーツマン招聘」、「アウトドア部」「キョロロとの連携」…まだまだたくさんの特色ある活動が、地域の方々の強力なバックアップのおかげで成り立っています。観光業界のみなさんとコラボして、現在進行形で進んでいる取組もあります。「雪里留学」の仕組みもできあがりつつあります。
今はふるさとを離れた松之山出身の方々、各地区の校友会や東京松之山会の方々にも、絶大なご支援をいただいています。

要するに思いは一つ、「松之山の子どもたちを、松之山にゆかりのみんなで育てよう!」としてくださっているのです。松之山の未来をみんなで考えて、力を貸してくださっているのです。

そこのところが認められての、今回の受賞です。代表して学園が受け取りますが、これはだから、地域みんなでいただいた賞だと思っています。

本当に幸せな学園です。幸せな子どもたちです。幸せな教職員です。どれだけ感謝しても、しきれません。心から御礼を申し上げます。

「小中一貫校 まつのやま学園」は、5年目を迎えています。すでに多くに認知され、県内はおろか全国的に注目を浴びる存在となっています。現場にいると分かりますが、あちこちから「視察」や「取材」、「資料請求」などの依頼が絶えないのです。今回の受賞で、またその流れは加速するでしょう。

この仕組みを創ってくださった初代学園長の久保田智恵美先生、初代副学園長の武田篤先生、その意志を引き継ぎ発展させてくださった二代学園長・副学園長の相澤顕先生のご功績を思い、最先端の教育環境に勤務させていただいていること、現在学園を任されている者として、身が引き締まります。

まつのやま学園に関わるすべての方々、ふるさとを離れてなお、思いを寄せてくださる方、今、目の前にいる子どもたち。すべてを誇りに思います。

地域の宝であるこの学園をもっともっと発展させるため、そして不変の教育目標「生き生きとした子ども」の具現化のため、全力を尽くして参ります。
保護者のみなさまを含む地域のみなさま、地域ご出身のみなさま、これからも力をお貸しください。よろしくお願いいたします。

            令和3年9月17日
            小中一貫校まつのやま学園 学園長 藤田 剛

「新型コロナ特別警報」の解除に伴うまつのやま学園の教育活動について

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新潟県内全域に発令されていた「新型コロナウイルス特別警報」が、今日をもって解除となります。これに伴い、まつのやま学園の今後の教育活動について下記の通りといたします。

1 明日17日(金)より、感染対策を十分に行った上で「部活動」を再開します。
2 延期している9年生の修学旅行は、10月4日(月)〜6日(水)に実施します。
3 毎週金曜日に実施しているフッ化物洗口(希望者)は、10月に再開します。
4 10月のフリー参観は、予定どおり実施します。

なお、今後の市内や周辺地域での感染拡大状況により、再度の変更が想定されることもお含み置きください。


「特別警報解除」といっても、危機が去ったわけではありません。「警報」になっただけです。当たり前ですが引き続き警戒し、感染予防に全力を挙げていく必要があります。学園では、県教委及び市教委からの指導・指示のもと、以下のことをはじめとした対応をしていきます。


・一人一人の顔を見ての健康観察
・手洗いうがいの励行、声かけ
・マスクの着用指導、及び屋外活動・体育時等外してよい場合の指導
・こまめな換気
・入退校時のこまめな検温、消毒
・発熱者発生時の複数対応、保護者との緊急時の連絡方法確認
・差別や分断を絶対に生まない「心」「行動規範」の指導


もちろん、これらのこと以外にもその都度協議し、対応していくこともあろうかと思います。ご理解・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

感染対策の徹底を

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毎日13:00過ぎ、県内と新潟市。15:30過ぎ、県内市町村の詳報。16:45過ぎ、東京都。もう、「コロナ感染者数」の発表時刻を覚えてしまいました(T_T)。

ここのところ少しずつ少しずつ、減ってはきているような気もしますが、それでも去年の今頃に比べたら、驚天動地の数値なのです。「慣れ」とは恐ろしいもので、「東京2000人か。『減ってきた』な。」「おっ、県内は二桁か。『少ない』な。」などと感じてしまいます。今年のお正月、「東京4桁いったぞ、コレは大変だ」と思ったのに…。7月くらいまで、県内の1日の最高は30人くらいだったのに…。

この「慣れ」が一番危険だぞ気を抜くな、と毎日自分で自分に言い聞かせています。

学園でも、危機感を緩めずに対策を講じていくように、感染防止のためにできることは最大限に行うようにしています。

一人一人の顔を見ての健康観察、手洗いうがい、換気、検温、消毒、発熱者発生時の対応の確認。それから何より、差別や分断を生まないような「心」の指導。教職員の多くがワクチン接種をしているとは言っても、「命がけ」です。

ただしこれらのことをし過ぎるくらいに行っても、学校が大勢の子どもたちを集めて活動させる場である以上、絶対に「万全」「パーフェクト」にはなりません。終わりも分かりません。見えない相手との戦いは、ここが大変です。心配は尽きません。

それでも、子どもたちの今の時期は「一生に一度」です。対策をした中でできることは思い切り、ガマンは最小限にさせてあげたいのです。

未知のことですから、いろんなケースごとに考えて話し合って、最良の道を探っていくしかありません。みんなで建設的に、知恵を出し合っていきましょう。アレがダメ、コレがダメ、ではなくて、「どうしたら子どもたちにとって一番いいのか、少なくともベターなのか」という視点で考えていければと思います。

市内ではほぼ毎日、感染者の報告があります。子どもたちにも広まってきているのが気がかりです。今はみんな元気にしていますが、いずれ学園にも感染者が出るのかも知れません。

万が一そうなったとしても、みんなが安心していられるように。物心両面の準備だけはしていきたいものです。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う対応について

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ご存じのように、新型コロナウイルス感染症の猛威が収まりません。多くの都道府県に「緊急事態宣言」が発令されています。新潟県においても独自の「特別警報」の範囲が十日町市を含む全市町村に拡大されました。十日町市内でもここのところずっと、毎日感染者が報告されています。

昨日(8/31)、十日町市教育委員会教育長より以下の通知がなされました。

<9月3日(金)〜16日(木)の教育活動について>
○部活動の休止
・この期間のすべての活動を休止する。
○泊を伴う学校行事について
・この期間は実施しない。 ・市をまたぐ移動はしない。 
・この期間以外での実施や市内日帰り旅行等を再考すること。
○学習参観や体育祭について
・延期や中止を検討すること。
・実施する場合でも無観客やリモートで実施すること。


このことを受け、まつのやま学園では、これまでの感染拡大防止措置に加え、この期間、以下の措置をとります。

○部活動は休日を含めすべて活動停止とします。
○8日〜10日に行う予定であった9年生の修学旅行は延期とします。具体的な期日は調整中です。この間、9年生は通常授業とします。(朝活動の時間、生徒たちには伝えました。)
○毎週金曜日に実施しているフッ化物洗口(希望者)は、感染防止のため実施しないこととします。
○15日のフリー参観は、中止とします。


前例のない事態ですので、毎日の学校生活の中で、これから「これはどうしよう?」「これはどのように?」「こんな時は?」という細かな疑問がたくさん出てくると思います。その都度協議をして判断し、方針を決めていきます。ご不安なこと等ありましたら、遠慮なく学園までお問い合わせください。

とにかく、子どもたちとそのご家族・地域のみなさまと職員の生命の安全が第一です。その大原則を崩さずに、できるだけの教育活動を行っていきます。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。



2学期開始!

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 夏休みが終わり,2学期が始まりました。
 1学期終業式の際に話をした「まずは『生きて帰る』こと」「それができたら,けがや病気をしないこと」「それができたら,手伝いや学習をきちんとすること」「それができたら,夏休みを思い切り楽しむこと」。一人一人,取組や評価は違うでしょうが,最も大切な「第1段階」は,全員が厳守してくれました。ありがとう。
 
 自分自身がそうだったからでしょうか,「もう少し休みが続くといいなあ」と思っている子が大勢のように思いますが,実は「友達と会えて,遊ぶことができるから」「家にいても退屈だから」という理由で,「休みはもういい,早く学校始まれ!」と思っている子も一定数いるようです。昨年同様のコロナ禍で,「お出かけ」があまりできない夏でしたから,そんな意識の子は案外多いのかも知れませんね。
 
 ある程度自分の意のままに過ごすことができた夏休みと違って,学校での生活は「ルール」や「制約」だらけですから,「窮屈」であることは間違いありません。授業をはじめ「学ぶ」という行為には,「努力」や「苦痛」は必ず伴います。しかし,それを乗り越えたときの達成感は格別なのです。また,学校に来れば毎日友達と顔を合わせることができるというのも大きな魅力なのでしょう。

 「こんなにも,嬉しいことであったのだ。そう,学校へ行くと言うことは。」

 歌人の俵万智さんが詠んだ作品です。彼女はもと高校の教員でしたね。この歌が,学校生活のどんな場面を切り取って詠まれた歌なのかは,想像するしかありません。自分の子ども時代のことなのか,
教員となってからのことなのか,教員を辞してからのことなのか。それらも含めてです。

 いずれにしても,まつのやま学園の子どもたちにとっても,この歌のように,毎日会えて嬉しく思える友達や先生がいて,苦しさを乗り越えた先には楽しい出来事が待っているような,そんな実りある2学期になるように職員一同協力してがんばりますので,皆様方からのご理解とご支援をお願いいたします。

 こんなご時世ですが,つまんないことばかりではありません。きっと好転していくことを信じます。その希望の光である子どもたちを,大切に育てていきます。

子どもたちの命を最優先に

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【新学期にあたって】

 週明けから2学期が始まります。職員も,子どもたちを迎え入れる準備を万端にしています。

 いろいろな関係省庁が警鐘を鳴らし,報道もさかんにされますから,見聞きしておられる方も多いと思いますが,夏休み前後,特に「9月1日」あたりに小中学生の自殺が急増することが判明しています。このことを受けて文科省も「夏休み明けは子どもたちの心身に変化が現れやすい」として,全国の教育委員会に今以上の見守りを強化するように求めています。学園においても,「一人一人の子どもたちの小さな心身の変化を見逃さないように」と職員に指示したところです。

 厚労省の「自殺対策白書」は小中学生の自殺について,「家族からの叱責・しつけ」の他,「いじめや進路に関する悩み」などの学校生活が原因のケースも少なくないと分析しています。その上で「夏休み明けは生活環境が大きく変わり,大きなプレッシャーや精神的な動揺が生じやすい。」との指摘がなされています。
 ある程度の経験を積んだ教員なら多くが実感していますが,夏休み明けには自殺(未遂)などの大ごとには至らないにしろ,不登校や非行,いじめなど,精神的な不安定さが原因と思われる不適応行動が多く発生する,ということもあります。

 こうした意味で,8月の末から9月は教職員も保護者・地域のみなさまも4月の学年初めと同じように,細心の注意と緊張感をもって子どもたちを見守らなければならない時期だと考えています。先生方や親など,子どもたちを取り巻く「大人」にしてみるとどうしても,「ほら,2学期が始まったのだから早く夏休み気分を吹っ飛ばして,『きちんと』生活しなさい!」と言いがちです。2学期には学園フェスタや部活動の新人戦,駅伝大会など,大きな行事が目白押しですから,教員にも「子どもたちには,きびきびと動いてほしい」という思いが生まれます。
 9月は祝日も多く,それが集中的に来たりする期間もありますから,せっかく学校生活のペースに慣れたと思った矢先にまた休みになり,生活リズムがまた狂ってしまうことも心配されます。こうした大人と子どもの意識のずれが一つの要因となって,不適応行動の増加に繋がっているような気もします。

 保護者のみなさまも教員も「気がもめる」でしょうが,ここは一つ落ち着いて。
 叱咤激励をしすぎないように注意するとともに,一人一人の子どもたちの微妙な変化を見極めて冷静に対応していきましょう。最初からアクセル全開で飛ばすのではなく,やわやわ暖気運転をした上でそろりそろりと走り出す,くらいでちょうど良いですよ。
 ご心配なことがありましたら,どうぞ遠慮なく担任・学園までお知らせください。一緒に考えましょう。

 週明けの30日,まつのやま学園の子どもたちの元気な顔を,待っています。



【新型コロナウイルス感染症について】

 新型コロナウイルス感染症(デルタ株)の爆発的な拡がりが起きています。多くの都道府県で「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」がとられ,新潟県内・十日町市内においても連日とても多くの感染者が報告されています。夏休み中には郡市内の公立学校に通う子どもたちや教職員の感染も報道されました。このことは,今日も現在進行形です。
 学園では引き続き,「徹底した手指消毒」「検温や詳細な健康観察をはじめとした子どもたちと職員の体調管理」「マスク着用の徹底(併せて『外して良い場合の指導』も)」「密の回避・換気の徹底」等々,これまで同様に緊張感をもって感染防止に努めていきます。
 ただこのような状況では,もはや全国どこにいても,いつウイルスに入り込まれてもおかしくありません。各自がどれだけ注意をしていても,です。地域の感染状況やそれに対する対応も刻々と変化していくことが想定されます。学園でも場合によっては緊急の対応等をとらせていただくこともあるかと思います。学園からの文書やメール,HP等は随時チェックしていただけますよう,よろしくお願いいたします。
 
 また,当然のこととして,万が一,感染者が出た場合においても「風説の流布(SNS等含め)」や「誹謗中傷」「感染者を特定しようとする行為」等,人として間違った行動は厳に慎んでいただきますよう,お願いいたします。

 学校も家庭・地域も,みんなで協力してこの国難を乗り越えましょう!

1学期終了!家庭連絡票は「点」ではなく「線」で見て!

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 本日をもって72日間(1年生は71日間)の令和3年度第1学期が終了しました。コロナ禍の中,感染対策に万全を期しながら,できるだけ今までどおりの教育活動を取り戻そうと,子どもも職員もがんばった1学期でした。運動会,各種の校外学習,プールでの学習等々,地域のみなさん,ご家族のみなさん等々の多くの愛に育まれ,学園の子どもたちが多くの成果を上げることのできた学期でした。

 さて明日からの夏休みを前にして,どうしても親子で一喜一憂してしまうのが「家庭連絡票の成績」ではないでしょうか。家庭連絡票というのは,お子さんの学校での人間的成長,また「学習面でこれだけがんばりましたよ」といった成果をご家庭にお知らせする文書です。

 この家庭連絡票を見るときに大切な視点は,現時点でのお子さんの学力をお知らせするだけの「点」としての見方ではいけない,ということです。ではどういう見方が大切なのかというと,学校とご家庭が今のお子さんの成長にとって何が良いのかを具体的に話し合うための「線」のような存在だと考えていただくことだと思います。家庭連絡票というのは,決して学校側からの一方通行のメッセージではありません。

 そうは言っても,子どもたちにとっても保護者のみなさんにとっても,一番気になるのは「成績」つまり教科の評価・評定だと思います。でも,通知票に書いてある「ABC」とか「◎○△」の数や評定の数値だけを見て一喜一憂するのは良い読み方ではありません。
 苦手な教科があり,成績が思わしくないとき,注意したり叱ったりするだけではその場限りの「点」に終わってしまいます。そもそも家庭連絡票というのは,「叱るための道具」としてお渡ししているのでは絶対にないのです(ここは強調しておきますね)。
 逆に,たとえ良い成績だったとしても,ほめるだけにとどまったら,これもまた「点」になります。大切なことは,成績が良かったにしろ思ったほどではなかったにしろ,親子が一緒に「成果」を客観的に受け止めて,そこから次の「課題」を見つけることです。成績が良かったお子さんでも,必ず課題はあるはずなのです。
 そして次は,具体的に「何を,どう」がんばれば良いのか,「具体的方策」をお子さんと話し合ってください。やみくもに「がんばれ」だけでは、何をどうしたらいいのか分かりません。「次は,これをがんばってチャレンジしよう!」「こういう方法で、このことにチャレンジしていこう!」等々…これで,家庭連絡票は次につながる「線」になります。
 テストなどもそうなのですが,今の時点より「次」を考え,お子さんをどう伸ばすか,担任とも認識を共有することが大切なのです。伸び続けるために、「今の良い成績」より,「次の課題」が分かる方が,お子さんにとって絶対にプラスになるのです。

 せひこんな考え方で,お子さんにとって充実した1学期であったかどうか,ご家庭でもお子さんと一緒に足跡を振り返って話し合ってみてくださいね。

 最後になりましたが,地域のみなさま,保護者のみなさまからの深いご理解と多大なるご支援,ご協力のおかげで,まつのやま学園も大過なく1学期を終えることができそうです。1学期間、このブログをお読みいただきましてありがとうございました。

 終業式で,子どもたちには短く(暑くて,とてもとても長話などする余裕はありません。お互いのために(^_^;)),こんなことを話しました。

「とにかく,生きて学園に帰ってきてくれ。死ぬことは許さん!そのためにできることを考えなさい。それができたら,怪我や病気をしないでください。それができたら,宿題や手伝いをちゃんとしてください。そしてそれができたら…夏休みを楽しんできてください。」(この間、約1分(^^;))

 隣町では大きなクラスターも発生してしまいました。子どもたち一人一人,そしてご家族,地域のみなさんが感染対策に最大限の留意をしてほしいです。

 80名の子どもたちが有意義な夏休みを過ごして,8月30日の2学期始業式には元気な顔を見せてくれることを願っています。

 これから先も子どもたちに「夏休み」は毎年訪れるのでしょうが,『今年の夏は,今年だけ』です。いい『夏男』『夏女』にして,再び学園に向かわせてください。

キャリア教育について

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 マスコミなどで「ニート」という言葉が使われ始めてからかなりの年月が経ちました。もうお分かりでしょうが、「ニート」というのは、学校を卒業しても定職に就かず、就職する準備もしない人や、時には家事の手伝いさえもしない若年無業者を総称する言葉です。何年か前の「若者・子ども白書」では、全国のニートの数は約60万人いると公表されていました。

 古今東西を問わず、ニートのような若者は昔から存在していたようですが、それはごく一部のお金持ちの子弟に限定されていました。古典落語の中にも大店の放蕩息子の話はよく出てきます。また、高名な詩人や作家、芸術家なんかの中にも、若い頃はニートのような暮らしを送っていた人もかなりいますね。彼らのほとんどは裕福な家庭に生まれ、働かなくても困らない環境の中で、のびのびと芸術の才能を伸ばしていったのでしょう。
 しかし、現代のニートは、昔とは違って一部の特権階級の家庭だけに生まれるものではないようです。実際に、病気や貧困などで失業してしまい、気の毒な状況下で苦しんでいる若者を除けば、親に甘え、頼って生活しているケースが多いとの報告があります。その親も特別に裕福であるというわけでもないのに、必死で働きながら子ども(大きな子ども?)を養っているのだそうです。要するに、親の過保護や過干渉がニートを生み出している一つの要因になっているのです。「8050問題」(齢80の親の年金で、50歳のニートを養っている)なんてのもありますね。

 そう考えると、私たちは「子どもを自立させること」を再度心がけて接していく必要があるように思います。それも、高校生になってから急に「自立」だの「自活」だのと言ってみたところで遅すぎます。小学校低学年のうちから発達の段階に応じて「自分でできることは自分でさせる」など、自立させるための基本的な躾を心がけたいものです。
 さらに小中学校段階においては、子どもたちが将来大人になり、自立するために必要な能力や態度を育てるための「キャリア教育」の視点をもつ必要があります。

 まつのやま学園では、ホップ期のうちから「まつのやまタイム」やその他の時間を使って地域のいろいろなところに出かけたり、素晴らしい地域の人材に学ぶ機会を設けています。これらもある意味、「キャリア教育」の一環と言えます。
 各学年で行っている「係活動」「当番活動」あるいは「委員会活動」や「つくし会の活動」、もっと言えば毎日の「清掃」「部活動」だって全部、「キャリア教育」の範疇に入ります。子どもたちが成長していき、そのけじめがステップ期の「チャレンジ合宿」であり、8年生の「職業体験」であり、9年生の「宿泊体験旅行」であり、ということになるのです。なにも「職業指導」「将来の自分のことを考えること」だけが「キャリア教育」ではありません。そう考えると、まさに学校で行う教育活動のほとんどは、「キャリア教育」だと言っていいのです。
 今年の入学式で1年生に「学校で毎日してほしいこと」として、「遊ぶ」「働く」「学ぶ」を紹介しました。「遊ぶ」と「学ぶ」に関してはまあ、異論のないところでしょうが「働く」には、「?」だった親御さんもいらっしゃるでしょう。でも、以上のような思いがあってのことでした。

 いずれにせよ、子どもたちの周りにいる大人たちが「なぜ、学校で学ばなければならないのか」「勉強は何のためにするのか」という学びの意義や、「なぜ働かなければならないのか」という労働の意義について子どもたちに理解させることが重要なカギになります。

心のエネルギー補充を(6/10)

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一般的な自動車はバッテリーの力でエンジンを始動させ,走行中はエンジンの力でバッテリーに電気を補充するという自己充電システムをもっています。最近増えている「ハイブリッドカー」は,半分前後をモーターの力で走っているわけですから,更にバッテリーへの依存率が高まっていると言えます。

 これと同じように,人の心の中にも,「いつも80%以上のエネルギーを蓄える充電システムがある」と精神科の医師が言っているのを聞いたことがあります。
 80%以上のエネルギーがあると,心にゆとりをもち,ものごとに適切に対応できます。しかし,エネルギーを使いすぎて80%の水準を下回ると「軽い疲労感」や「休みたい気持ち」が湧いてくるのだそうです。そのたびに一休みをして充電し,再び80%ラインに届くようエネルギーを補充せよ,と自分で自分に命令しているのです。
 ところが「休みたい気持ち」をずっと我慢してがんばり続けていると,エネルギーレベルが下がり,疲労感が強まり,体調不良を起こすなど,(ウルトラマンで言うと)カラータイマーが点滅し始めます。ふつうだと,この辺りで「がんばる」ことを中断して,休憩や睡眠を取ったり,美味しいものを食べたりするなどして,充電回路が自然に働き出すようにエネルギー回復が行われます。しかし,それも無視して更にがんばり続けると,最終的にはエネルギー回復回路が故障してしまい,エネルギーがどんどん減少し,自分をコントロールできないような状況が生まれるのだそうです。この回路故障の原因には様々な要因があるようですが,中でも一番大きいのは「ストレス」です。このような状況に陥った人に対して「がんばれ!」というような励ましのことばは「禁句」です。思い切り逆効果です。

 令和3年度がスタートし,子どもたちの新たな生活が始まって2ヶ月が経ちました。大きな行事の運動会も終わりました。子どもたちの様子はいかがでしょうか?学園全体としては,どの学年も概ねスムーズな立ち上がりだったと感じています。ただ,子どもたち一人一人の内面に目を向けてみると,慣れるまで我慢したり緊張感をもち続けてストレスがたまり,心のエネルギーがやや不足気味になってくる頃ではないかな,と思っています。

 ご家庭や地域で,子どもたちの「心のエネルギー不足」が見え始めましたら,「がんばれ!」と叱咤激励するのではなく,「早く寝るといいよ。」「ごはん,いっぱい食べなね。」「気分転換に○○しようか?」などなど,エネルギー充填できるような声がけをし,フォローをしてやることが大切です。「子どもたちがほっと一息つける場所・時間」を学園にも家庭にも地域にも,確保していきましょう。よろしくお願いいたします。

「まつのやま学園いじめ防止対策基本方針」をアップしました。

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 今年度の「まつのやま学園いじめ防止対策基本方針」をHP上にアップいたしました。トップページの下の方からお読みになれます。
 いじめは喫緊の教育課題です。毎年全国のあちこちで,いじめによる悲惨な事件が報道されます。最近もありました。これはもう,深刻な社会問題です。ですから社会総掛かりで,この問題に立ち向かっていかなければなりません。現在は平和に見えるまつのやま学園ですが,「いじめはいつでもどこでも,だれにでも起こりうること」と考えて,「総勢26名の職員全員で,80名の子どもたちの様子をよく観る」ことを職員に指示しています。

 さて,特に低学年の子どもなどは,ふざけ合っていてほんの少しトラブルになった程度でも,「いじめられた」と泣いて訴えてくることがあります。
 文部科学省の「いじめの定義」は,「本人がいじめであると感じれば,それはいじめである」となっています。今は法的にもそうなっているのです(平成25年公布『いじめ防止対策推進法』)。当学園の基本方針にも,「いじめの定義」として,そのように記載してあります。私たち大人は,まずこの点をしっかりと把握しておかなくてはなりません。「昔はよくあった」「自分が子どもの頃はこうだった」は,通用しないのです。
そこまで法を含めて整備して、かけがえのない子どもたちの「命」を守ろうとしているのです。
 
 ただ他方,実際に日常の学校生活で起こる一過性の些細なトラブルまですべて「いじめ」としてしまうと,かえって陰湿で重大な「いじめ」との区別がつかなくなる危険性もあります。
 したがって,子どもたちにいじめを重大な事件として受け止めさせるためにも,「単にいやなことをされたのか」「いじめられたのか」を区別できるように教えておく必要があります。特に,どんなことがいじめにあたるのかという定義をきちんと教えておくべきです。
 たとえば例として,

・長い期間,複数回にわたり本人がいやがることをしたり言ったりし続けている場合。
・本人が「やめて」等々拒絶してるにもかかわらずその行為を続けた場合。
・複数の人たちが集団で一人や二人にいやなことを続けたとき。
・明らかに力の差があって(腕力や年齢),強い者が弱い者にいやなことを続けたとき。
・本人がどんなにがんばっても改善できない体のことや,家族のことなどに関する悪口を言い続けたとき。
・無視や「口をきかない」などの精神的に傷つく嫌がらせを継続したとき。
・気持ちをすごく傷つけるようなひどい言い方や行動をとったとき。

 などが挙げられると思います。当然,昨今ではSNSによるものもありますね。

 これらのことが「いじめ」であり,人として絶対にしてはいけないことであると,周りの大人が1年生の時から繰り返して話しておくことが大切です。
 そうすれば,何かトラブルがあったときに,いじめた方にも,いじめられた方にも,そしてこれを見ていた周囲の子どもたちにも「四人がかりでAさんのことを無視し続けたでしょ。それはいじめだよ。」となど指導することができます。よく言われることですが,大切なことは,いじめは当事者のことだけではなく,それを見ていた周囲の子どもたちも含めていじめを許さない雰囲気を作り出すことなのです。

 この学園で「いじめ」が起こったとき,先生方や学園全体がどのように対応するのかについて,以下のことを職員に指示してあります。

・いじめは絶対に許しません。いじめがなくなるまでは,先生方全員が協力して働きかけます。
・いじめを先生に伝えた子どもに,「おまえ,チクったなあ」などといじめることも絶対に許しません。
・「いじめかなあ」と思われることがあったら,先生たちが複数でいじめられた人,いじめた人,そしてそれらを見ていた人全員に話を聞いて判断します。本当のことが分かるまで話を聞きます。
・いじめだと分かったら,すぐに生徒指導の先生や教頭先生方,副学園長や学園長に話をしていじめた人や見ていた人に対して厳しく指導をします。
・いじめをやめなかったら,おうちの人に話して協力してもらいます。
・いじめがなくなるまで,続けます。

 いじめは,子どもたちの心の問題です。そうである以上,いつ起きても不思議ではありません。いじめというドロドロしたマイナスエネルギーをプラスエネルギーに変換していくには,学園と各ご家庭,地域の協力が不可欠です。
 
 特に問題のない(ように見える),今こそ「攻め」の指導のチャンスです。何もなくても,気になることがあれば連絡を取り合っていきましょう。普段からのパイプが大切です。よろしくお願いいたします。

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