2月28日 小牧市立味岡中学校・芝田先生数学授業での学び(竹内)

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 こんにちは。4期生の竹内です。今回は2月28日に行かせていただいた小牧市立味岡中学校での芝田先生による「学び合い」の数学の授業見学から学んだことについて書かせていただきます。

 玉置ゼミでの活動を過ごす中で、学び合いという言葉は何回も聞いたことがありますが、実際に学び合いの授業を見させていただいたのは初めてでした。授業前には、芝田先生にお話を聞かせていただく時間がありました。一斉授業型ではない学び合いについて思っていたことをまずは聞いてみました。「学び合いでは生徒が話を聞かなかったり、他ごとをするといった不安はありませんか」と。それに対して「確かにそのようなことを考えるが、学び合いは分からない生徒が主体的となり、全員で学習していくことが保証される学習形態です」と言われました。僕の卒業研究でもある主体的な授業を生み出すには、学び合いの授業は繋がる部分があるではないかと思いました。

 また、芝田先生は主体的にするための授業工夫として、予想をさせることがポイントで、子どもたちが答えを追究したくなるような課題提示が大切だとおっしゃっていました。主体的な授業づくりで有名な相馬一彦先生や玉置先生の著書の中でも同じ事が書いてあり、あらためて予想をさせることの大切さ学びました。

 実際に学び合いの数学の授業を見させていただき思ったことは2つあります。

 1つ目は先生の話が少ないということです。子どもの意見を聞いた後、その意見についての先生の言葉を入れることはなく、その子どもの意見を聞いてみんなはどう思うか、それについてグループで話し合い、考えを深めるといった授業が展開されていました。話し合いの時間には、芝田先生が子どもたちの考えを聞き、それを基に意図的指名をしたり、また話し合いが行き詰まっているグループには、「話していた内容が分かったか」、「今のを聞いて何が分かったか」などと子どもたちに尋ね、グループの話し合いを促していくといった机間指導が見られました。

 「学び合い」の授業とは、先生が説明するといったことはほとんど無いのにも関わらず、授業は進んでいき、先生が子どもの思考を促して、子どもの発言をつなぎ合わせる問題解決の授業だと思いました。しかし、芝田先生は説明をしないとは言っても1時間その課題について話せる講義をする力も必要だとおっしゃっており、教師としての基礎が出来てこそ学び合いの授業が成立するのだと思いました。

 2つ目は問題の大切さについてです。導入での問題というのは、授業の核になると思います。今回の授業でもくじびきの選び方やあみだくじの確率など、すぐには数学的な理屈のある答えを出せそうにない問題でした。予想もバラバラであり、答えが分からないといった状況だからこそ、この時間では答えを追究したいと子どもたちが思うのだと思いました。また、この問題にも工夫がされており、ゴールを目指す過程でそれぞれの達成レベルが設けられていました。問題の答えを出すまでに身につく能力があり、中身の濃い工夫された問題であると思いました。

 今回見させていただいた芝田先生の授業は、発言や立ち位置、教材研究など細かいところまで工夫がされていました。その凄さに感銘を受け、見ていてワクワクするような楽しさを感じたのと同時に、忘れられない授業となりました。このような機会を作っていただいた芝田先生、玉置先生、本当にありがとうございました。(竹内)

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