こまきこども未来館のコミュニケーターさんとの会話を通じて(柴山)

画像1
 午後に、子ども未来館でコミュニケーターさんに取材をさせていただく場を設けていただきました。私からはワークショップでお世話になったコミュニケーターのJON先生にインタビューをさせていただきました。

 インタビューを通して、JON先生は教えなくても自分で触ってこうなるんだとコツをつかむまで見守るということを大切にしているとお話しされていました。手順を踏み、感覚的に学んでいくと、教えなくとも子どもが自発的に学んでいくようになるため「0→1の部分だけ教えて、1→10は子どもに委ねる」ことを意識しているのだそうです。

 確かに、コミュニケーター側は子どもに最低ラインのことを教え、後は”いい音だね”などのように声をかけたり、子どもが自分で音楽をつける用の映像を無音で流す、などのように子どもの想像力を引き出すための工夫をしていました。

 さらに、「先生と子どもだけではなく、子ども同士での学びを大切にする。」ということについてもお話ししてくださいました。ワークショップを何度も行っていると、常連の子や初めてくる子の間で知識量やモチベーションに差が出てしまうこともあるそうで、今回のワークショップでも、個々の能力や熱量に差があるように感じました。そんな時こそ、「子ども同士の学び合い」なのだそうです。例えば、いつも来る子であれば、初めてきた子に対して「ここ教えてあげてよ」と声をかけて子ども同士で刺激し合えるような促しをするそうです。

 お話の中で一番印象的だったのが、B君のことをライバル視しているA君が、「B君は毎回このフレーズが入るんだ」と自然と真似をしだしたという話です。

 このA君とB君自体は驚くことに、一度も言葉を交わしたことはないのだそうです。それを見たコミュニケーターさんが「B君が成長してたよ」とA君に声をかけた所、B君もA君に負けないようにしようと意識し、より気合が入ったそうです。

 今回のように、話さずとも音楽を通して刺激し合う繋がりが生まれることもあるので、学校でもこのような繋がりが生まれる環境を整えたり、子ども同士の関係性から子どもを刺激できるような言葉がけをしていきたいと思いました。

 他にも、できる子が到達しそうな内容の物まで用意しておくことで、どの段階にも対応可能にするなどのお話を聞きました。毎回どんな子でも満足できるような、学びのあるワークショップを開催するためにJON先生が努力されておられるのだなと感銘を受けました。

 このような貴重な体験の場を与え、協力してくださった、玉置先生、JON先生、HIEI先生、こまきこども未来館の皆様にこの場を借りてお礼いたします。本当にありがとうございました。(柴山)
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30