12月14日 8期生ゼミでの学び(前野、澤本、芝田)

 こんにちは!8期生の前野です。12月14日のゼミでは中川行弘先生をお招きして、授業転換に立ちはだかる壁について考え、話し合う会が行われました。

 今回のゼミで印象に残ったのは「基礎・基本ができていないとジャンプ課題には取り組めない」というのは本当にそうなのかということについての議論です。

 そもそもジャンプ課題という言葉を知らなかったのですが、ジャンプ課題とは教科書を読んだら分かるような簡単な課題ではなく、みんなで立ち向かわないと難しい課題のことを言うのだそうです。

 授業となるとまず基礎・基本を習って、その後応用問題を解いてみるのが典型的な流れです。しかし、子どもが夢中になって授業に取り組むには基礎・基本から入らずにいきなり難しい課題を与えるべきではないかという考え方を教えていただきました。

 私自身今までそんな考え方はしたことがなかったので、最初はとても驚きました。しかし、議論をしていく中で、私が長年続けている吹奏楽に例えて話してくださった玉置先生の言葉が自分の中で非常に納得できました。それは、演奏会等の本番があって、そこに向かって練習する中で基礎に立ち返ることがあるんじゃないのかという内容のお話でした。吹奏楽に限らないと思いますが、基本的にはどんなことでも大きな目標・課題があって、そこに向かう中で足りない、できないという部分を補うために基礎に戻って前へ前へ進んでいくものだと思います。しかし、授業となると教師が基礎・基本を教え込むことから始めてしまう、これが授業をより良くしていく上で障壁となっているのではないかと思いました。

 また、中川先生が実際に学校現場で授業をどのようにされているかについてお話を聞いていると、難しいジャンプ課題を与えたとしても子どもは仲間と協力して試行錯誤しながら解決へ向かえそうだということも分かりました。知識は教えないと子どもは分からないと考えるのではなく、子どもに委ねてみて大きく道をそれてしまったら教師が軌道修正するという考え方も大切だなと思いました。

 今回のゼミは今まで考えたこともなかった考え方に触れることができた貴重な時間になりました。お忙しい中大学までお越しくださった中川先生、このような機会を設けてくださった玉置先生、ありがとうございました。一緒に学んでくれた8期生もありがとう!(前野)


 こんにちは!8期生の澤本です。12月14日のゼミでは中川行弘先生に来ていただき、教師の壁について考え、話し合いました。私が特に印象に残ったことは楽しい授業についてです。

 楽しい授業と考えた時に、なんとなくのイメージで子どもが楽しそうに学んでいる、時には笑いも起こるような授業という風に思っていました。しかし、中川先生のお話から「楽しい授業」=教師が笑いをとってクラスを盛り上げるわけではないことを学びました。教師が冗談・面白いことを言い、教室に笑いが生まれる。これは授業の意味を誤って捉えた「つまらない授業」であると思いました。本当の楽しい授業とは、子どもの知的好奇心をくすぐり、知りたい・やってみたいと思わせられる授業だと学びました。

 そのためには、クラス全員が悩めるジャンプ課題を用意することや自然に課題に向かえる導入を行うことが大切です。そして、わかるところはすぐに終わらせ、わからないところをみんなで探求することが楽しい授業であると思いました。

 今回のゼミでは、いつもの話し合い以上に難しく8期生みんなで悩むことができました。自分の中で「楽しい授業」を履き違えなくなったことが一番の成長です。

 中川先生、今回はお忙しい中、私たち8期生のために時間を作っていただきありがとうございました。私自身とても大切なことに気づくことができました。(澤本)



 こんにちは。8期生の芝田です。12月14日のゼミでは中川行弘先生にお越しいただき、教育についてさまざまなお話をいただきました。

心に残ったお話
○ 自分で決める、考える
 自己選択したものや、自分で考え出したことではなく、誰かから聞いたこと、何かで見て知ったことをベースにして(社会的構造主義)子どもは、一丁前のことを言う。
→子どもの話は空中戦となることが多い。「どこからそう思ったの?」と突いてあげることで、綺麗事の戦いから本音での学び合いになる。
※地上で眠りについている子どもを出さないことにもつながる。

○ ジャンプ課題
 「知っている、説明できる、使える」を超えて、ステップアップした問題に取り組む。塾で先に習っていたり、勉強が苦手だったりする子どもをフラットにして、夢中になって考えを深める課題を提示したい。
→自分に落とし込むことにつながる。

 基礎基本がなければ、応用編(ジャンプ課題)ができないの??
→そんなことはなくて、じっと考えると話ができる。その中で自ら基礎基本を知りたい、学びたいと思わせられたら、『知的な面白さ』『知的好奇心』を引き出せている。

○ 明るく元気な学校
 静かさや柔らかさ、穏やかさの中に、感受性、知性的な空気、芸術的な香りが生まれる。
→ジョーク的面白さももちろん良いが、「ふーん」「へー」という一律じゃない小さな呟きを引き出す。

○ 学び合い
 自分たちで『はてな?』を出させ、解決させていく。教科書や資料集、タブレットを活用して調べ、自分たちでどこを調べるかの役割分担を自然にしあい、教えあうことで教師から教授よりも深く理解できるかもしれない。
→教師の役割は、『聴く、繋ぐ、戻す』

 たくさんか学びのある時間で、気づけば、1時間半過ぎてしまいました。もっともっと話を聴きたい、みんなで話し合いたいと思う濃密な時間でした。素敵な先生に出会わせていただき、玉置先生には本当に感謝です。(芝田)

※写真は林文通先生からいただきました(玉置)

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