【学び合う学び研究所】講演に参加して考えたこと(安藤)

 先日、副島孝先生の講演「誰も一人にしない教育」へ参加しました。セミナーの内容だけでなく、休憩の合間の先生方との会話も含めて私にとって深い学びの時間となりました。

 このセミナーを通して、全体をまとまりとして捉えるのではなく、個々の集まりとして捉えることが、「誰も一人にしない教育」を行う上で最も大切にするべきことだと考えました。

 英語では「すべて・全員」という意味を持つAllとEveryの二つの言葉があります。しかし、この二つの言葉は少し違う部分があります。

 Allは全体をまとまりとして捉えていますが、Everyは全体を個々の集まりとして捉えています。「誰も一人にしない」というニュアンスに近いのは一人一人をしっかり見るという意味を含んでいるEveryだと思います。Allの場合、全体のまとまりに意識が向いているため、大体の生徒が納得し、理解していれば授業が上手くいっていると認識して、他の子とは違う、自分なりの考えを持った少数派の生徒が主張しづらい状況に陥ってしまう事があります。

 表面上では上手く授業が進められているように感じられますが、この生徒の立場からすると授業に参加できていません。一方でeveryの場合、個々に意識が向いているため、違う意見を持った子から上手く意見を引き出し、違う意見を持った生徒も参加できる授業が作れると思います。そのため誰も1人にしない教育を行うに当たって、every「個々の集まり」という意識をしっかりと持って授業を行うように気をつけていこうと思いました。

 そして、副島先生がお話の中で2冊の本を紹介して下さいました。本では主に3種類の人が紹介されていました。1人は積極的に活動に取り組み、実行できる人を表す若者です。2人目は大胆な企画やアイデアを出す人を表す馬鹿者です。3人目は第三者の視点を持って冷静な分析をする人を表すよそ者です。この3人は、異なる視点から物事を考える機会や意見を広げる機会を作ってくれる、とても大切な存在だと学びました。

 しかし、模擬授業をする際、私は自分が出して欲しい答えが出てきた時、どうしてもその答えばかり扱ってしまい、少し自分の考えとは違う3人のような生徒の考えや視点を蔑ろにしてしまいがちです。そのため、リーダーや優等生ばかりに焦点を当てず、しっかりと3人のような生徒に着目して授業を進めていこうと思います。

 今回の講演会で先生方と話し合いをしながら考えを深めていくという経験はとても新鮮で、教師の経験をたくさん重ねられた先生方だからこそ出せる意見を聞く事が出来て、とても勉強になりました。本当にありがとうございました。またこのような機会があれば是非参加したいです!(安藤)
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【学び合う学び研究所】副島孝先生セミナーでの学び(高橋)

こんにちは。7期生の高橋奈優です。最近は教採対策を本格的にするようになり、眠気や遊びたいなどの誘惑に負けないように勉強をしています。

 1月22日に学び合うまなび研究所セミナーに参加し、副島先生の「誰もひとりにしない教育」についてのお話での学びを綴ります。
 
 まず、セミナーの話の前に私の思う「ひとりになる授業」とは、仲間と課題について話し合うことはなく、教師の一方的な言葉で課題に対してのまとめである結論が提示されるものです。実際に実習でこのような授業をしてしまったことがあります。

 セミナーでは、上に書いたことや、教師の用意した回答通りではない回答を蔑ろにすることも「ひとりになる教育」であると学びました。多様な回答こそが話し合うきっかけになるので対応できる力が必要になると思いました。

 そして、仲間との対話が生まれる活動の代表である「グループワーク」のメリット・デメリットについても現役の先生方とお話させていただきました。メリットの中で多かったのは、仲間の意見から新しい発見があることでした。ひとりで得られるものには限りがあると今も教採の対策をしていて思います。やはり、学校の最大の特徴であるたくさんの仲間と一緒に課題に取り組む環境は活用していく必要があるなと思いました。

 ここまで読んでくださってありがとうございました。正直なところまだ今回のセミナーの学びを整理しきれていないところがあるため解釈が違うところがあると思います。「ひとりにしない授業」は卒論のテーマにも関わってくる内容なので本などを読んでさらに理解を深めていきたいです。副島先生、貴重なお話ありがとうございました。

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【学び合う学び研究所】副島孝先生講演での学び(今井)

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 こんにちは、7期生の今井美羽です。

 実は犬って人間よりも沢山寝る生きものなんですって。私の家の犬も、一日の大半を寝て過ごしています。朝起きて、朝ごはんのえさをもらってる姿を見て、身支度をしていると、もう次見た時には寝てます(笑)昼間は家族は家にいないので、ずーっと寝ています(たぶん)。そして、誰かが帰ってきてお出迎えをし、また寝ます。夜ごはんのえさをもらって、寝ます。猫だけでなく、犬もこたつで丸くなってます。時々、好きな時に寝て、起きて、しなければいけないことなんてなくて、いいな〜。でも、実際犬自身はどう思っているんでしょうね。犬と会話が出来たら聞いてみたいものです。

 余談が長くなってしまいましたが、先日1月22日に愛知文教大学で開催された第10回セミナーに参加させていただきました。その際の学びについて書いていきたいと思います。

 今回のセミナーは、副島孝先生による「『誰もひとりにしない教育』の深〜い意味」についての講演でした。教育に関することだけでなく、経済や社会全体の問題について取り上げながらのお話を聞きながら、自分なりに誰もひとりにしない教育とは何かを考えることができました。

 今回の副島先生のお話の中で、私が一番印象に残っているのは、「子どもたちという子どもはいない」という言葉です。子どもを見る時に、「子どもたち」とまとめて捉えるのではなく、一人ひとりの「子ども」として見ていくことが大切であるという意味の言葉であると私は解釈しました。何気なく、「子どもたち」という言葉を使ってしまいがちですが、これからは自分の考えを改め、「子どもたち」という言葉を使わないようにしようと思いました。

 正直、「誰もひとりにしない教育」とは何かについて、自分自身の答えを出すことはできませんでした。それは、自分がまだ現場で働いたことがないので、子どもの姿を想像しにくいということもあると思います。しかし、今回のセミナーをきっかけとして、自分自身で考えたり、玉置先生やゼミの仲間と話し合ったりする中で、学級経営や授業改善において、誰もひとりにしない教育への意識は必要不可欠であるということを改めて感じました。これからも、そして教員になってからも「誰もひとりにしない教育」とは何かを考え続けていきたいと考えました。

 副島先生、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。このセミナーを紹介してくださった玉置先生、共に学んだ7期生の高橋さん、8期生の安藤さん、小林さんありがとうございました。(今井)

【学び合う学び研究所】初めての講演会に参加して(小林)

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 今日、副島孝先生の講演『誰もひとりにしない教育』へ参加してきました。内容は難しかったけれど、とても学びある経験になりました。

 私が一番印象に残っているのは、『わか者、ばか者、よそ者は、役に立つ』という書籍のお話です。ここでいう「若者」とは、年齢的なものではなく、積極的に活動に取り組む"実行"できる人のことであり、常に前向きな人のこと。「ばか者」とは、いわゆるアイデアを出す人で、時には、羽目を外すアイデアや大胆な企画を出すこともある人のこと。「よそ者」とは、第三者の視点を持った、冷静な分析をする人のことだそうです。

 「どの子も大切にする」と教師は言うけれども、果たして教室ではこういう子どもが大切にされているだろうか、という問いかけでした。日本は経済停滞に陥っていますが、変化を起こすためには、この『わか者、ばか者、よそ者』が大切だと言われているそうです。確かに、教室で大多数とは異なる意見を述べることができる子どもは、他の子どもたちに新しい視点を与えたり、教師にも大きく影響を与えることができるとても大切な存在です。しかし、実際にこのような子どもに集中して時間を割くことは難しいだろうなとも思いました。『誰もひとりにしない』これを本当の意味で現実にすることは、とても厳しいことだろうなと感じましたが、「子どもたち」としてひとくくりにしないことを目指していきたいと思いました。

 初めて講演会に参加させていただいて、講演会の内容も学びとなりましたが、現場の先生と意見を交わしたり、先生方のメモの取り方、講演の聴き方をこの目で拝見できたことは、私にとってとても貴重な経験になりました。ぜひまた講演会があれば参加したいです。(小林)

「私が小学校学級担任(あるいは中学校学級担任)になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(高橋)

 こんにちは。7期生の高橋奈優です。私達、玉置ゼミ生は、将来教育に関わるものとしてEDUCOMさんからクロームブックを提供していただいています。また、現在全国1000校に導入されているEDUCOMさんが開発された「心の天気」を実際に利用させていただいています。そんな「心の天気」を利用させて頂いてから一年が経ったので実際に使ってみた経験を踏まえ、「私が小学校学級担任担だったら、『心の天気』のことを子どもたちにどのように伝えたいか」について記事を書きます。

 「心の天気」について子どもたちに伝えたいことは、先生は、「もっとみんなのことを知りたい!」と思っていることです。私が現場に立つ学校の先生ならば、子どもたちのことを常に見ていたいと思います。

 しかし、現実問題、1秒も見落とさないというのは難しいです。また、心のなかで思っている事を、エスパーのように感じ取ることも難しいです。だから、もっとみんなのことをたくさん知るために「心の天気」を使いたいということを伝えます。「今日は、楽しかった」という話も聞きたい。「今日は、お母さんに怒られた」や「なんかわからないけどうまくいかなかったな」と、もやもやした気持ちも知りたいと思っています。特別誰かに話すことではなくても残しておきたい感情や出来事、他愛もないことを記すことによって消化しきれない気持ちや何気なく思ったことの逃げ場や拠り所になっていくことを使いながら実感してほしいなと思います。(高橋)
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【読後感想】中学国語科授業の腕を磨く授業の指導技術50(村松)

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 新年あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします( ´ ▽ ` )

 冬休みに教育書を読む機会がありました。私が選んだのは、伊藤彰敏さんによる著書「中学国語科授業の腕を磨く授業の指導技術50」(明治図書)です。そのタイトルの通り、この本には中学国語科指導のメゾットや、授業で役立つアイデアが沢山取り上げられています。

 私がこの本を選んだ理由は二つあります。一つは将来現場で使えるスキルを学びたかったため。そしてもう一つは、現在、力を入れている塾のアルバイトにおいて、中学生の指導にすぐに役立つアイデアを見つけるためです。

 特に、「国語嫌い」の生徒の学習意欲を高める方法については、これまで自分の中だけで試行錯誤して実践してきたのですがうまくいかないことが多く、今回初めて教育書の力を借りることにしました。

 学習意欲を高める方法について、この本の中で特に印象的だったのは、「授業のキャッチフレーズを示す」というアイデアです。これは本書の中では一年を通しての授業の目標を示すものとして登場していますが、私はこれを塾でのアルバイトに活用する際、毎回の授業の冒頭で自分でその日の目標を一つ決めさせてから取り組ませるというようにアレンジしました。これを実践して最初の頃は生徒が自分で決めた目標を守るという意思を持って取り組むことができていましたが、生徒によっては回数を重ねるとまた気の緩みが生じ、元の学習態度に戻ってしまう生徒もいました。

 ところで、私の理想の教師とは、生徒にとって「今日が楽しく、明日もまた来たいと思える学校」を実現できる教師です。そのためには、学校生活の多くを占める授業、ひいては全ての授業の基盤となる国語を生徒が楽しいと思えるものにすることが重要です。

 今回初めて教育書を読んでみて、また、その学びを実践を生かしてみてうまくいったこともあれば、それでもやはり、思うようにいかないこともありました。それでも、常に学び続け、その学びを生かして挑戦し続けること、このインプットとアウトプットの繰り返しこそが理想の教師への1番の近道だと考えました。今後も積極的に教育書を読み、様々な視点から教育・国語科について考えていきたいです。(村松)

私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい(久野)

 新年あけましておめでとうございます!7期生の久野舞菜です!私たち7期生にとって勝負の年がやってきました。教員採用試験に向け、一丸となって立ち向かっていきたいです。

 さて、今回は、私たち玉置ゼミ生が毎日利用させていただいている『心の天気』について綴りたいと思います。

 ゼミ生となってから約一年、心の天気を使わせていただきました。その中で見つけた心の天気の良さは、自らの気持ちを整理できる点にあります。

 心の天気を使うと、一日一回必ず、自分と向き合う時間が生まれます。自分を振り返り、今の感情をお天気マークや文章によって表現し可視化する。そうすることで、自分の気持ちを整理し、大切にすることができます。

 自分の気持ちを自分で知ることは、実はとても大切なことだと思います。なんかもやもやする!なんか嫌!その気持ちの正体や背景を自覚していないから、そのもやもやをかき消そうとして不適切な行動にでてしまうのだと思います。「ああ、わたしの気分はいま『くもり』なんだ!」「今日こんなことがあったからくもりなんだ!」そう自覚することで、くもりである自分を受け入れることができます。また、その「くもり」を教師が知ってくれているという安心感を抱くことができます。

 20歳を超えた私でもそれは常々実感します。なんかもやもやする!とき、「くもり」を押し、どんなくもりなのか、どうしてくもりなのか言語化すると、なんだか心が落ち着いてきます。玉置先生が見てくださるということにもなんだか安心します。また、その後、玉置先生にお会いした際に「心の天気のあれ、どうしたの?」と話しかけてくださると、「もう先生聞いてくださいよ〜」と自然に相談することもできます。なかなか、対面で、自分から相談をすることって難しいですよね…。心の天気はそんな大人にも必要なのでは、と感じております。

 心の天気を学級で始める際、子どもに伝えたいことは、「無理をしないこと」です。

 毎日投稿することが原則ですが、無理をしないこと。宿題のように強制されなくたって、気持ちが溢れたときには、書きたくなってしまいます。投稿がなければ、その日は特筆するようなものがなかったということ。それはそれでよいと思います。「なんでもない一日だった」というサインです。(何日も続くとかならそれは心配ですが…)

 私が心の天気を入力し忘れてしまったとき、玉置先生からお叱りではなく心配のお言葉をいただきました。そのとき、とても救われたのを覚えています。心の天気はやらなければならないものではなくて、気持ちが溢れた時に気持ちが溢れるままに記入するものなのだと実感しました。

 自分のペースで、「先生あのね、今日ね」という気持ちが赴くままに、楽しく使ってほしいと思います。(久野)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】 追究の鬼を育てる(芝田)

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 こんにちは。8期生の芝田彬良です。冬休みの期間で有田和正先生の「追究の鬼を育てる」を読み、学びえたことを記録として記事にすることになりました。

 「材料七分に腕三分」という有田先生の格言を一度、講義で聞いたことがあります。2年間の講義の中で最も心に残っている言葉のひとつです。そのため、玉置先生に多くの本の中から最初に読むべき教育書としてこの本を勧めて頂き少し縁を感じました。これから、本から学び得たことの中で特に考えを深めたいと思った章について述べていきたいと思います。

 私がこれから述べていく章は、有名なイソップ童話の「北風と太陽」を子供と教師の関係に当てはめた話から始まります。

 私自身の小中学生時代にも当てはまることですが、勉強をするのが苦痛だと感じる子供は多いです。筆者はその背景には「勉強がしたくない、勉強は面白くない。」というマントを羽織った旅人(子供)のマントを何とかして脱がそうとする教師が強い北風を送ってしまっていることに原因があると述べています。

 北風とは面白くない授業。言い換えると、子供が完全に受け身の授業のことです。教師が懸命に強い北風を送れば送るほど、子供はどんどん勉強に対しての苦手意識が強くなっていきます。そのため教師が北風を太陽へと変換し、面白い授業を行っていくことが、子供の勉強に対しての苦手意識(マント)を取り除き、より良い方向へと導くことになると述べています。

 面白い授業とは従来の未知(知らない)を既知(そうなんだ、納得)へと変える授業ではなく、既知(よく知っている)と思っていたことが実はまだまだ未知(本質的にな何も分かっていなかったのか)ということに気づき、新たな疑問がうまれ、それを追求してという終わりのない授業です。これらの授業を行うためには、まず様々なことに疑問を抱くことから始まります。

 子供が第一段階の疑問を感じる力、そしてその疑問を解決する力、解決の過程の中でさらなる疑問を持つ力を育てていくために教師側は多くの工夫をすることが非常に重要です。なんでもない日常生活の中での会話や、宿題の内容などの様々な場面で知的好奇心や知的欲求を刺激する力を育てていくための仕掛けが必要になると感じました。

 しかし、一方で教師が色々な用意をしすぎてしまうこと、与えすぎてしまうことは大変危険な状態であるとも言えます。筆者は南極の魚を例にして話しているのですが、良い環境を整えすぎてしまうこと(過剰に与えすぎてしまうこと)は子供の能力や意欲にマイナスな作用を及ぼしてしまうことに繋がります。

 良い環境を整えつつ子供の自主性を伸ばす必要があるのでバランスが非常に難しいと感じました。これらのためには、ひとつの授業だけでなく長期的な計画で子供の資質や能力を伸ばすことが必要になると考えました。教材の作成や引き出す発問など様々な視点で学びを深め、授業の完成度を高めていくことと、多くの経験を積んで子供の実情について、より深く学んでいくことでより良い子供に合ったバランスを見つけることができるのではないかと思います。

 今回読んだ「追究の鬼を育てる」ではさらに、生徒同士での戦争(論争)についての話や、間違えることは面白いことであるという話、追求することをみにつけるプロセスなど多くの非常に興味深い話があり、どれもこの記事に書き記したいものばかりですが、収拾がつかなくなりそうなので。(笑)

 初めて教育書を読み進めていく中で、正直に言うとただただ納得するばかりで反対意見が浮かんだり、批判的に考えを深めること、自身の考えが深まりを感じたりすることは、あまり実感できませんでした。今後、多くの教育書に触れ、異なる意見を知り、比較を繰り返すことでより教育についての理解が深まるのではないかと考えています。今回の学びが玉置ゼミでの記念すべき第一歩になったのではないかと感じています。(芝田)

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(今井)

 おはようございます。こんにちは、こんばんは、7期生の今井美羽です。年が明けて、もう10日が過ぎようとしていると思うと、今年も一瞬で過ぎ去ってしまうんだな〜と思っております。

 私たち玉置ゼミ生は、株式会社EDUCOMの方々から、Chromebookを提供していただいています。そして、玉置ゼミとEDUCOMの方々が開発された『心の天気』というシステムがあり、私たちもユーザーとして使用しています。今日の気分を朝と帰りの2回天気の晴れ、くもり、雨、かみなりの中から選択して入力します。これは、担任の先生にしか見ることが出来ません。さらに、授業の学びを『心の天気』の「学びの天気」として入力できる機能もあり、これは全体で共有することができます。

 今回は、担任になって、この『心の天気』を始める際に、私は子どもにどのように伝えるかについてお話しします。

 私が伝えるのは2点です。
 まず、私が伝えたいのは、先生はみんなの話を聞きたいと思っているよ!ということです。毎日1人1人に、今日はどんなことをしたのか、楽しかったこと、悲しかったこと、沢山皆とお話をしたいということを伝えます。でも、先生は1人しかいないので、全員とお話していたら1日24時間あっても足りません。だから、みんなの気持ちをこの『心の天気』で先生に教えてほしい!と伝えます。

 次に、この『心の天気』は、先生しか見ることが出来ないということも伝えます。小学生であっても、周りの友達の目は気にするし、気になります。小学生なりに、毎日気を遣っています。先生にしか伝わらないとわかっているからこそ、自分の今思っている本当の気持ちが書けます。これは、自分自身が約1年間使って感じました。自分と玉置先生だけしか見ることのできない、「自分記録」なのです。

 以上の2点を伝えて私は『心の天気』を使い始めます。
 初めは、日記帳のような気持ちで使い始める『心の天気』ですが、使い続けるうちに、自分の気持ちと向き合い、認識する時間になっていきます。それは、自分の気持ち整理することにも繋がるし、この気持ちを先生だけは知ってくれているという気持ちになって、気分が楽になるときがあります。継続して使用することが、この『心の天気』の魅力を最大限に発揮する方法であると私は思います。(今井)

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【読後感想】子どもの心を前向きに動かすとは(澤本)

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 はじめて教育新書を手に取った。岩下修の『AさせたいならBと言え』という本である。内容はタイトルの通り「AさせたいならA」と直接的に伝えるのではなく、「AさせたいならB」と間接的に伝えることで1.子ども達を知的に動かすことができる 2.子ども達は知的に動くようになる この原則は集団においても個人においても有効的に使うことができる。本書では日常・学校・行事における「AさせたいならBと言え」の事例を多く取り上げていた。その数なんと93。どの事例もわかりやすく明日からでも使うことができる。

 この原則において重要なことはBをどのように伝えるかである。子ども達全員が共通認識でき、全員が理解できる言葉を使う必要がある。本書では『ゆれのないモノ』と表現していた。具体的には「物・人・場所・数・音・色」の六つに分けることができる。

 「物」では、時間が経過してもゆれることなく同一の像としてそこにあるか、クラス四十人のどの子の頭の中に入っても同一の像としてそこにあるか、ということが重要となってくる。また、現場にある物や意外性のある物を示すと印象に残りやすい。
 
 「人」とは、学校現場ではとりわけ先生や友達を示すとわかりやすい。児童にとって先生・友達はゆれることのないものであり、アクションを起こすことでフィードバックが返ってくる。この点において「人」は効果的に働くのだ。
 
 「場所」とは、多くの人が共通認識をすることのできるゆれることのないモノである。
ここでは「○の〇の〇」という公文が使用されていた。作文を書く時のテーマを絞る際に有効である。「大仏殿の大仏の手のひら」「緑のながめが美しい清水の舞台」などテーマが絞られているため作文を書く作業が知的になるのである。
 
 「数」とは、同じ年齢の子ども達ならほとんど共通のイメージとして浮かぶ無機的な存在である。「十個書きなさい」「一マスを五回ずつふきなさい」など数を利用した指示・指導法は多く活用することができる。
 
 「音」では、音を出す、音を聞く、音を立てないと三つのパターンを示すことができる。音に着目させることで無意識的に集中させたり、活動をさせたりすることができる。また、オノマトペを用いて感覚的に指示・指導することができるのだ。
 
 「色」も子どもに共通のイメージを浮上させることができる。色の特徴としては、マンネリ化しないことである。空の色、木の色などをその日、季節によって色が変化する。それに伴い言い方を変化させることで「AさせたいならA‘」になってしまうことを防ぐことができるのだ。


 私はこの原則についてBの言葉を変えていく必要があると考えた。例えば、話を聞いている人の方を向かせるために「おへそを向けなさい」と言う。これは「AさせたいならBといえ」の原則に沿っている。話を聞いてほしいから顔を向けなさいというのではなく、おへそを使うことで子どもは普段と違うことに面白さを感じてすぐに体を向けるのである。しかし、現在この言葉は鉄板の言葉になっていると感じる。多くの人がこの言葉を用いたことで一般的・機械的になってしまったのである。つまり、「AさせたいならB」と言っていたはずの言葉がいつの間にか「AさせたいならA‘」と効果が薄れてしまっているのである。この課題に対する解決策は一つである。使う人が考え、工夫することである。この原則を使うときは同じ言葉を用いるのではなく、その時・場面・人によって変えていく必要がある。

 これからの生活で何かを伝えるときは「AさせたいならBといえ」の原則を思い出したいと思う。どうしても「AさせたいならA」と言ってしまう。これではいけないことを学んだ。この原則は子どもだけでなく大人も知的に動かすことができる。常に知的に思考ができるようにこの原則を意識してこれからの学びに生かしていきたい。(澤本)

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」(吉久)

 あけましておめでとうございます。もう2022年ということに驚きを隠せない7期生の吉久明日実です。お正月は家族とのんびり過ごしていたので、気持ちを切り替えて、今やれることをやるぞ!と意気込んでいるところです。

 さて、今回は「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えたい」というテーマについて私の考えを述べていこうと思います。

 私は、心の天気を自由に楽しく使うように伝えます。その子らしく活用してほしいため、あえて使い方を細かく説明しません。

 心の天気では、その日の気持ちを天気に表せば良いことと、コメント機能も好きに活用して良いことを伝えようと思います。

 自由であるがゆえに、その日の気持ちをどの天気で表せばよいのか分からず迷っている子どもがいた場合、私の考え方を軽く話します。コメント機能に対しては、まず使っても使わなくてもよいことを伝えます。使う場合は、1日の振り返りでも呟きでもなんでもいいことを伝えます。

 子ども一人一人が自由に使うことで、その子なりに感じること、子ども自身で気づいて活用法を工夫するなど楽しく使えればいいと思います。

 教師の側から考えると、「心の天気」から分かることは二つあります。
 一つ目は、子ども一人一人の気持ちを知ることができるということです。二つ目は、子どもとのコミュニケーションのツールとなるということです。

[一つ目に関して]
 子ども一人一人の気持ちを知るためには、気を付けなければならないことがあります。
天気に定義や基準がないため、子ども一人一人その時の気持ちと天気の選択は必ず異なります。そのため、基本を曇りとする子もいれば、晴れという子もいると思います。もしかすると雨だという子もいるかもしれません。

 子どもの天気の選択から、子どもたちのその日の気持ちを短期間に判断したり、断片的に取り上げて判断したり、教師の尺度で判断したりするのではなく、長期的に見て判断する必要があると思います。長期的に見ることによって、その子の気持ち、考えがわかります。そうすると、その子の心の天気の選択で些細な変化、心の叫びにいち早く気づき、声をかけることができます。

[二つ目に関して]
 心の天気には、先ほど述べたようにコメント機能もあるため、コミュニケーションの手段にもなります。学校外の出来事や些細なことを知るきっかけとなり、話す機会が必然的に増えます。また、学校外の様子、その子の心の声をダイレクトに知ることができます。

 このように「心の天気」から、子ども一人一人の気持ち、心の変化に気づくこともできれば、子どもとコミュニケーションのツールとすることもできます。(吉久)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】学校へ行けない僕と9人の先生を読んで(小林)

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 棚園正一さんが書かれた「学校へ行けない僕と9人の先生」を読んでの感想です。

 「学校へ行けない僕」が学校へ行けなかった背景を知るたび、胸が痛みました。そして、私は不登校の子どもの全てを理解することは不可能だと分かりました。だからこそせめて「先生はあなたの味方だよ」と、言葉ではなく行動で伝えられる教師になりたいと思いました。
 
 「僕」はやがて漫画家になりました。漫画に没頭できた理由は、不登校だった「僕」だからこそのものでもあると思います。不登校だったから、漫画を読む時間がたくさんあった。不登校だったから、絵をたくさん描けた。「僕」の学生生活は教師としては理想的ではなかったかもしれません。けれど大きな意味があるものになったことは確かだと思います。私の高校時代の先生がよく「勉強以外に何でもいいから没頭できるものを見つけなさい」と仰っていました。今その意味が分かったような気がします。勉強はもちろん大切だけれど、時には勉強以外のものに助けられたり、勉強以外のものが新たな出会いを与えてくれたりします。私も子どもの特技や個性、好きなものを認めて褒めてあげられる教師になりたいと思いました。
 
 私は自分のことを、普通の人より他人の気持ちを理解できる人間だと思い込んでいました。私自身小中学生時代は教室に入るのが怖い日も、ある理由からどうしても受けたくない授業もありました。だからこそ、辛い人の気持ちに寄り添うことができると思っていました。けれど私は結局「学校へ行ける人」でした。学校へ行く前に頭が痛くなることもありませんでした。様々な理由から学校へ行けない子どもたちに、「私はあなたの気持ちが分かるよ」と伝えたら、落胆してしまうかもしれません。なぜなら、子どもは私とは違う過去を背負って、違う環境で生きているからです。どんな言葉よりも、「あなたの気持ちが知りたい」「あなたをもっと知りたい」「あなたはとても価値のある人間だよ」と行動で示せる教師になりたいと思いました。(小林)

【読後感想】金森俊朗の子ども、授業、教師、教育論 (柴山)

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 あけましておめでとうございます!8期生の柴山です。今回は「子ども、授業、教師、教育論」(金森俊朗著)という本を読ませていただきましたので、特に印象に残ったことを記事にいたしました。

「教師はキャッチャーであれ」

 「子どものどんな意見も受け止める、子どもからのサインを読みとる、子どもの意見や良さを引き出す…」などの意味で使われており、本書内で何度もこの言葉は出てきます。
読み進めていく中で、まさにその通りだと私も感じ「子どもたちが安心して全力でどんなボールでも投げ込めるキャッチャー」を目指したいと思うようになりました。

 子どもたちに限った話ではありませんが、いつも予想通りの行動をとるわけではなく、ビックリするような発言をしたり、行動にでることもあります。こちらの伝えたいことが上手く伝わらなかったりすることも多々あります。キャッチャーで例えるなら、子ども達はいつも要求したところにストレートを投げ込んでくれるわけではなく、あちこちにボールを投げ込んできますし、予測のつかないような変化球も投げてきます。

 しかし、その発言や行動には必ずそうせざるを得ない理由があるということ、子どもは日々それなりのドラマを作っているということをいつも意識しておく必要があると思いました。

 そのうえで、最後は体で子どもの投げてくるボールを受け止めていくと、子ども達は全力でどんなボールも投げ込めるようになると思うからです。あまり話を聞いてくれていないなと感じる人に「相談したいこと、いいたいことがあったらいいなさい。」と言われても、もちろん話す気は起きません。こちらから話しかけずとも、話しやすく信頼している人に対しては自然と相談するのはどんな人でも同じだと思います。よって、日ごろの何気ない報告や心の叫びを受け止めてキャッチし、しっかり返球しコミュニケーションを取っていくことでの信頼関係を構築し、話しやすい環境をつくっていく事が大切だと思いました。

 日頃から子どものいいたいことを引き出し、話してもらうためには、教師自身が話を繋げ、広げるための知識を持っておく、子どもに興味を持ち行動から思いをはせる、自分の中に様々な側面を持つなどして豊かになることが重要であると強く思うと同時に、今の自分がつけていかなくてはならない力だと思いました。

 子どもたちが安心して全力で意見をぶつけてくれるような教師になれるよう、金森先生のように様々なことに挑戦し、貪欲に知識を吸収していく姿勢を見習っていこうと思います。また、自分の中に多くの考え方や視点を持てるよう、今年は多くの人と話すことと、様々な本を読むことを大切にしようと思います。(柴山)

「私が中学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(岡)

 みなさん、こんにちは!年が明けて、いよいよ教員採用試験の年がやってきたなと緊張に似た思いが出てきている7期生の岡です。

 今日は、EDUCOMさんからパソコンを貸与していただいて1年もたち、心の天気についても取り組み始めて一年がたったので、教師という目線に立って、心の天気を始めるときにどのような話や心構えをするかについて体験者の目線も加えてお話させていただきたいと思います。

 私は中学校教師という目線で、始めるときに最初にする話を想定したいと思います。まず、心の天気は教師側が積極的に働きかけて毎日やらせていくものではないかなと思いました。私の理想はみんなが朝登校してきたときに、パソコンを開いて勝手に心の天気をつけていることが重要ではないかなと思いました。そのため、話す内容としては、毎日継続してつけることで自分の気持ちを振り返ることのできる重要性や自分の気持ちをアウトプットすることが大切だよという話をしたいと思います。

 さらに、先生の心の天気へのかかわり方については見ている程度だよというスタンスを示していくことが重要だと思いました。小学生と違い、中学生は難しい年頃でもあるため、日々天気に反応するわけではなく、どうしても気になるときか、生徒から反応が欲しいと言われているとき以外は基本的のは見ているだけだよ、というスタンスもしっかりと示していくことが重要だなと思いました。この2点を伝えたうえで、心の天気を自分の中で思いをぶつける場にしてくれてもいいし、自分にとって一番使いやすいやり方でやってくれていいよという、ある程度自由をもって心天気をやってもらうことが大切だと思いました。

 このように、心の天気を毎日することの大切さと、先生の関わり方を最初に話すことが重要だと思いました。(岡)

※図はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】「全員を聞く子どもにする教室の作り方」を読んで(安藤)

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 こんにちは!8期生の安藤里奈です。今年に入ってもう9日が過ぎようとしています。早いですね。今年はゼミが本格的に始まるということで、昨年よりもさらに気合を入れて学びを深めていきます!

 さて、今回は玉置先生が貸してくださった多賀一郎著「全員を聞く子どもにする教室の作り方」から学んだこと、感じたことを記事にさせて頂きます。

 聞いてもらう工夫をする事の大切さを学びました。本書ではたくさんの工夫が挙げられていたのですが、特に「オウム返しをしてはいけない」という部分に衝撃を受けました。なぜなら、聞こえなかった生徒のために復唱した方が良いと思っていたからです。でもすぐに納得しました。私の経験談ですが、友達の発言が聞き取りづらいと感じた時、生徒に代わって先生がもう一度言い直してくれる、と考えてしまい一回でしっかり聞こうという気持ちが薄れてしまう時がありました。言い直したいという気持ちをぐっとこらえて一回で聞き取らなければいけない状況をつくり、自分たちで聞こうとする意志を生徒に持ってもらうように気を付けたいと思います。

 さらに、もう一つ気を付けようと思ったことがあります。話し方です。同じ内容でも話し方次第で興味・関心の持ち方に差が出てきます。落語は強弱、間、リズム感等話し方の参考になるポイントが多いです。落語に留まらず、人を引き付ける話し方をする芸人さんをよくテレビで拝見します。このように教育の分野だけでなく、落語やお笑い等の分野にも視野を広げて教育に生かせる技量を高めていこうと思います。

 この本を読んで、まだまだ私の知らない有効なテクニックがあることを改めて感じました。これから玉置ゼミで、沢山の知識や技術をしっかりと身に付けていきたいと思います。本書を読むことができてよかったです。ありがとうございました。(安藤)

「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(田中)

 新年明けましておめでとうございます。今年は教育実習を頑張るぞと心に決めて2021年を迎えた1年前の年越しが懐かしいです…あっという間に1年間が過ぎていき、充実している反面なんだか寂しさも覚えます💦2022年、今年はいよいよ教員採用試験があります。試験に向けての準備は勿論のこと、残り1年の大学生活も全力で楽しみたいです!

 今回の記事では、「私が小学校担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」という題で、自分が『心の天気』を利用している体験などを踏まえて、新米教師になったつもりで『心の天気』について書いていきます。

 まずは、『心の天気』を実際に利用していて感じることから書いていきます。私は、『心の天気』に記入する天気によって自分の今の心境を整理することができています。また、先生が気にかけて下さるのでとても有意義な活動であると感じています。その日にあった出来事を振り返りながら、天気を記入したり、コメントを書いたりすることで、自分自身と向き合う時間を作ることが出来ます。自分自身と向き合う時間ができることによって、今どのようにしたいのか、どんな気持ちなのかを自分自身が把握して、次の活動に移していけるなと感じています。

 また、雨や雷などの、マイナスな心境を表す天気を記入したときは、先生が直接連絡を下さいます。はじめは中々上手く話すことが出来なくても、先生からの連絡が来るだけで、自分は1人じゃないんだな、助けてくれる人が近くにいるんだなととても心強く、ほっとした気持ちになれます。『心の天気』を実際に利用して、私はこのような良さを感じています。

 その上で、子どもに、「君たちが1人じゃないためのアイテム」だよと伝えたいです。私は、学級開きの際に、子どもたちに、ひとりひとりが活躍できるように応援したいことや、誰1人として不必要な人はいなくて、みんな大切な仲間ということを伝えたいです。そこにプラスαで『心の天気』の良さも伝えたいです。みんなのことを逃さずに見ていたいけど、先生も人間だから時には失敗することや、見れていない時もあります。そこで、そんな先生や、先生に話したいみんなのお助けアイテムとして『心の天気』に助けて貰います、といった具合に子どもたちに伝えたいです。

 読み返していて、所々文章がおかしいように感じます💦自分の考えや思いを文字に起こすことは本当に難しいと常々実感します。拙い文章ですが、自分なりの体験や『心の天気』の伝え方を考えて記事にしました。最後まで読んで下さりありがとうございました。(田中)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】 授業の腕をあげる法則を読んで (寺尾)

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 新年明けましておめでとうございます。8期生の寺尾祐里奈です。今年は様々なことに対して積極的に挑戦していきたいです。玉置先生、そしてゼミ生のみなさん今年もよろしくお願いします。

 さて、今回は向山洋一さんの「授業の腕をあげる法則」という教育書を読んだ感想を述べていきたいと思います。

 本書は「どうやったら教師の腕があがるのか」、「何をどのように努力していけばいいのか」という疑問に対し、具体的に答えを述べたものです。「定石を身につけて技量を高める」という上達の法則を示しています。教師にとって愛情と熱意はもちろん大事な要素ですが、それだけではいい腕を持つ教師とは言えません。

 私は今まで自ら教育書を手に取った経験が少なく、教育に関する情報にも疎かったのですが、この本を読みそんな自分を変えようと心から思うことが出来ました。それはこの本を読み、その中で紹介されていた向山さんの他の本をもっと読んでみたい、そして自らが努力して良い教師に近づきたいと思ったからです。

 まず、「1 授業の原則」について。この章は、授業の原則十ヶ条についての説明がなされています。授業が上手い人は、授業の技術や法則を上手く使いこなしており、何気ない一つ一つの指示や発問の中にも原則が貫かれています。

 例えば、指示や発問をする際には短く語りかけるようにし、多くの指示をしたい場合は黒板に指示内容を順番に書くということを行う必要があるということ。また、指示をする際には児童生徒が理解できるように具体的な内容にすること。他にもいくつかの原則がありますが、教師がこれらを無視して指示をし、児童生徒が指示内容を忘れてしまった場合、これは教師が悪いということになります。児童生徒の発達段階にもよりますが、基本的に一度に何個もの情報を詰め込みすぎては児童生徒は覚えきれません。大学生の私でさえ、一度に多くの情報が詰め込まれた指示をされると何かを忘れることがあります。

 また、個別評定を行う際には、誰が良くて誰が悪いのか、そしてどこが良くてどこが悪いのかをはっきりさせることが大切であると述べられていました。一人一人に何をしたら良いのかということを明示することで、児童生徒は教師が自分のことをよく見ているのだということを感じ、良くないところを直さなければという意識が高まるのではないだろうかと考えます。

 それから、課題をやった人にシールなどの褒美を与える教師がいます。それは一時的には児童生徒のやる気が上がるものの、シールをあげる行為をやめた時に、ものを目当てに競争してきた子の知的好奇心を減退させてしまい、単純な形式的繰り返し行為を身につけさせてしまうということを学びました。人を動かすにはもので釣るのではなく、人をやる気にさせたり励まして自信を持たせたりすることが大切であると考えました。

 次に、「2 教師の技量」について。本章では様々な教師について紹介されていました。特に「伸びようとする子どもの可能性をしっかりと伸ばしてあげられる教師、これが子どもが教わりたい教師の第一位なのである。」という文が印象に残っています。

 ここでは『跳び箱は誰でも跳ばせられる』という本に書かれている「向山式指導法」について学びました。この指導法を実践し、今まで跳べなかった子を跳ばせることが出来たという教師が多くいるそうです。「鉄棒や跳び箱を出来るように教える」ということは技術や方法を学ぶ意志があればどんな教師でも可能なことです。その為、技術や方法を学ぼうという姿勢を持つことから始めていくべきだと考えさせられました。また、「明るく、優しく、公平で、知性的」な教師は誰でもなれるわけではないが、限られた時間の中で多くの子どもに寄り添い、先に述べた教師になれるよう努力しようと思いました。

 そして、「3 授業の腕をあげる法則」について。ここでは特に、教師の技量を向上させる常識的方法というものに注目しました。まず、自分の抱える問題点を改善するために身近な信頼できる先輩に教わるのがよいということが書かれています。さらに、自分が読んでいて面白いまたはためになる本を多く読むことが大切であると述べられています。人がこれはいいとすすめる本は是非目を通すべきと著者は述べているため、玉置先生やゼミ生のオススメする本も読んでいきたいです。是非オススメの本を教えてください!!

 また、学校でやっている研究活動に取り組み研究授業をやることが大切です。この本で何回か述べられていますが、研究授業を避けるような人は教師としての技量が伸びるはずがないのです。自分の頭で納得しながら研究授業を行う事に意味があるのです。このようなことが教師の技量を向上させる従来の方法でしたが、「教育技術を学ぶこと」、「教育技術を使ってみること」、「自分の実践を発問、指示、留意事項という観点から文章化すること」という方法の方が自然成長に近いと言われています。

 優れた指導技術にはいくつかの定石が組み合わされていますが、多くの参観者はあれども見えずという状態になります。良い点がなぜ良いのか、良くない点がなぜ良くないのかを論理的かつ技術的に言語化して批評することは簡単ではありません。そのため、書くという経験を重ねて自分磨きを行う必要性があると考えました。

 最後に「4 新しい教育文化の創造」について。残念なことに、私たちの時代(1985年当時)が共有する教育文化が見当たらないのですが、教育技術の法則化運動は二十一世紀にかけての教育文化の創造の中心になると思うと述べられています。子どもにとってより価値のある優れた教師になりたいという願いを持ちながら、この教育技術の法則化運動の応募論文を書くことを通して授業を見る目を少しずつ磨いていきたいと思いました。

 今回この本を読み、ここには書ききれないほどの多く学びを得ることが出来ました。それと同時に教育書に対する興味がさらに深まったので、引き続き興味を持った本を読んでいきたいと思います。上手く文章化できず非常に拙いですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。(寺尾)

【担任課題】「私が小学校学級担任になったら、『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」(下野)

 こんにちは、7期生の下野です。

 EDUCOMさんからChromeBookを貸与して頂き、1年が経とうとしています。今では、様々なセミナーの議事録やホームフレンド活動の報告書、教育実習の指導案や資料、講義資料等々、沢山のファイルがこのChromeBookに保存されています。その中でも取り分け1番に活用しているのは、スクールライフノートです。

 この1年、毎日心の天気の入力を行なってきました。継続は力なりです。今では、自分がどのようなことにつまづき、どのようなことで心の状態が変化するのか、または、安定するのか、そんなことが分析できる程の「心の天気」のデータが集まりました。一言で言い表せば、「心の癖見つけ」です。

 私たちがChrome Bookを貸与された背景には、スクールライフノートの活用者でありながら、教職を志す学生として将来教師となった時、どのように子どもに伝えたいか、子どもならどう捉えるのかといった観点を率直にお伝えする役目を担っています。本記事では、小学校学級担任になった時、この素晴らしい『心の天気』と子ども達との出会いをどのようにサポートするか、といったことを綴りたいと思います。

 私は、『心の天気』を前述した通り「心の癖見つけ」と子ども達に伝えたいと考えています。私自身が実感したように、『心の天気』の継続は、ある一種の自分自身の癖が顕在化します。生きていく上で、自分の心の癖に気付くことは、生きやすさにも繋がることでしょう。何かにつまづいた時に、「前にもこんなことがあったぞ。私/僕っていつも同じようなことでつまづくなあ。いつもの癖か。」と多少の安心材料になるはずです。
 
 子どもが自分自身の癖に気付く為には、教師のサポートが必要です。例えば、「晴れ」マークが基本の子どもの場合を挙げてみます。「曇り」や「雨」、「雷」のマークがついた時、事象に応じた声かけは勿論ですが、「どんなことで、心がモヤッとするのか」ということを言語化させることがポイントだと思います。一方で、「晴れ」のマークが続く時でも、心が安定する期間の癖があるはずですから、教師が「最近の〇〇さんって、素敵な笑顔で毎日生活してるけど、どんなことがあったの?」等、子どもにその時の環境について言語化させることで意識付けが可能となります。

 『心の天気』は、学級の子どもの心の癖を見抜くものです。教師は、子どもを見る職業。子どもを見取る一つのルーツとして『心の天気』は、子どもと教師を繋ぎます。上記において、子どもには『心の天気』を「心の癖見つけ」と伝えると述べましたが、ここで一つ項目を追加したいと思います。心の癖を見つけるための「先生との秘密の交換ノート」です。こう思うと少しワクワクしてしまいます。私は、先生に話しかけることが苦手な子どもでした。先生に話したくても話せなかったことが沢山ありました。「ああ、きっと私が子どもの時に『心の天気』があればもっと私のこと分かってもらえたのかなあ」なんてことをよく考えます。そこに『心の天気』の良さが溢れているのだと思います。

 つまり、私が小学校学級担任として『心の天気』を始めるにあたって、子どもに伝えたいことは、『心の天気』は「心の癖見つけ」であること、その為の「先生との秘密の交換ノート」だという二点です。

 子どもは、見えていることや話していることだけが全てではありません。何かきっと伝えたい嬉しいこと苦しいことがあるはずです。そんな時、先生を頼って欲しい。気軽に頼ることのできる環境づくりに『心の天気』は大きな力を発揮します。そして、これから子ども達が未来を生きていく為に自分の心の癖に気付くことは、まさに「生きる力」の育みにもなるのではないでしょうか。(下野)

※写真はEDUCOMサイトから。
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【読後感想】『できる先生が実はやっている学級づくり77の習慣』を読んで(伊藤)

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 こんにちは。8期生の伊藤勇人です。今回は、教育書の読後感想を記事としてまとめます。

 僕が読んだ教育書は『できる先生が実はやっている学級づくり77の習慣』です。この教育書は、1章「クラスがまとまる!」2章「言葉でクラスは変わる!」3章「指導場面で光る!」4章「子どもを見つめる!」5章「子どもを巻き込む!」6章「教師をもっと楽しむ!」と、6つの項目に分けられ、作者の森川正樹さんが思う、できる先生が実はやっている、学級づくりに関する77個の習慣が書かれていました。各々の習慣を紹介するページには、例として、教師と児童生徒の会話や作者の実体験が書かれていたので、とてもわかりやすかったです。

 この教育書を読んでいる期間に、母と妹との間で、妹の担任教師について話しているのを耳にしました。話していた内容は、妹が担任教師に問題の答えが書かれたプリントが欲しいと頼み、担任教師はそれに対して明日渡すと言ったにも関わらず忘れていたことについてでした。この話を耳にしたとき、それは教育書に書かれている「信用貯金高を増やす」に当てはまるなと思いました。

 この会話を聞いた後に教育書を読み、児童生徒とできない約束はしてはいけないな、約束したのなら守らなければならないな、と考えさせられました。このように、僕は年末年始で身内と話しているときに、教師についての話が出たら、この教育書を開いて習慣を確かめることに面白さを感じました。

 この教育書を読んで、特に印象に残っているところは、「アツアツを食べる!」という習慣が書かれているところです。この教育書を読む前には、給食指導について書かれていると思いもしなかったので驚きました。そのページを読み、教師にとって給食指導の大切さに気づかされました。

 このように、この教育書を読み、それぞれの習慣で何が大切なのかに多く気づかされましたが、いざ自分が教師になってこれらの習慣を実践できるかとなると難しいと思います。僕は、この教育書を教師になる前は、自分が習慣化したいことをいくつか定め、教育実習で実践するために、教師になった後は、教師の面白さを感じながら働けるために、手にとって読んでいきたいです。この教育書を読み、できる先生というのは、とてもレベルが高いことであることを実感したため、日々の講義やゼミ活動を抜かりなくやることが、今の自分にとって必要なことであると思いました。(伊藤)

【担任課題】心の天気は交換ノート(7期生池戸)

 あけましておめでとうございます‼︎7期生の池戸です!ついに私たち7期生にとって勝負の年もなる2022年が始まりました。お正月は地元に戻り、幼馴染や家族とゆっくり過ごすことができました。岐阜に戻り久しぶりに1人になると寂しくて仕方ありません(笑)

 さて2022年1本目の記事は、「私が小学校担任(中学校担任)になったら『心の天気』のことを子どもに次のように伝えて始めたい」というテーマで私の考えを発信したいと思います。

 私たち玉置ゼミ生は、将来心の天気を利用する身であり、今現在自分自身が使っている身でもあります。約1年間、心の天気を使ってきたからこそわかる良さがあります。使い始めた頃はなかなか習慣づけされず、天気を押せない日が続いたこともありました。

 しかし、今では『朝起きてまず心の天気を開いて天気を入力する』これが私の1日のルーティーンとなりました。ではなぜ、天気を入力したいと感じるのか。これこそが心の天気の良さだと私は考えました。

 心の天気を入力しなければいけないという義務感から入力したいという願望に変わった瞬間が今回のテーマに大きく関わる気がします。私自身どうしても気持ちが沈んでいる時に雨と入力した日がありました。その時、先生からメッセージが届きました。先生と私はこの心の天気で繋がっているんだと実感し何度も救われました。きっと心の天気を使うみんなも同じ気持ちだと思います。つまり『心の天気は教師と子どもが1対1で繋がれる道具=交換ノート』なのです。

 面と向かって言えないことも心の天気という一つの道具を使えば相手に伝えることができる。『あなたは1人じゃない』この2点を伝えたら子ども達は心の天気を意欲的に活用し、私の目指す『愛し愛される学級』に近づくのではないかと思います。(7期生池戸)

 ※イラストはEDUCOMサイトから。
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