拙著から紹介【わかる!楽しい! 中学校数学授業のネタ100】(明治図書・学年別)

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  今回は、「わかる!楽しい! 中学校数学授業のネタ100」(明治図書・学年別)から、「はじめに」を紹介します。この本、9刷目のロングセラーになっています。

はじめに

 私は、常々、授業に向かう教師に対して、「ABCDの原則を守りなさい」と言っています。もともと「ABCDの原則」は、生徒に学校生活の基本として伝えていることです。
 A=当たり前のことを
 B=バカにしないで
 C=ちゃんとやれる人こそ
 D=できる人
 授業に向かう教師も、この「ABCDの原則」を守るべきだと思っています。
 A=当たり前のことを
 B=バカにしないで
 C=ちゃんと
 D=できる教師であれ
 特に若い教師には、厳しい口調で伝えています。

 数学教師としての「A=当たり前のこと」は、しっかりとした指導言(発問・助言・説明・指示)を発することができることです。とりわけ、数学的に豊かで深みがある説明がきちんとできることが、最重要だと考えています。

 では、なぜ「説明」なのでしょうか。それは「発問・助言・指示」がない授業は存在しても、「説明」がない授業は存在しないからです。ところが「発問研究」はよく耳にしますが、「説明研究」は聞いたことがありません。そのため「発問」の方が重要と考えがちになりますが、授業の土台を作っているのは「説明」なのです。数学教師らしい、論理的で説得力がある「説明」であり、生徒の興味・関心を高め、数学の世界にいざなうことができる「説明」なのです。

 こうした「説明」は、自分はどこで学んできたのかと振り返ってみました。まさに教科書や指導書の行間を埋めるような「説明」は、諸先輩方から、折々に学んできたことに気づきました。ベテラン教師の口伝で身に付けたと言っても過言ではありません。自分の教師生活を冷静に振り返り、自分が受け継いできた事柄を伝えようとしていない己を反省したのです。

 このような思いがあり、本書の構成は、単元ごとの「説明ネタ」「課題ネタ」「習得ネタ」「教具ネタ」を柱として、100のネタを紹介しました。ベテラン教師が自信を持ってお勧めできる授業ネタを「説明」「課題」「習得」「教具」の4観点から整理し、若い数学教師に伝えたいという思いを込めて書いたものです。
 
 どのネタも、単なる紹介ではなく、どのように説明して提示するのか、何に留意して説明するのか、生徒の発言をどう受け止め、どうまとめたらよいかという説明なども加えています。特に「説明ネタ」という項目がある書籍は、他にないと自負しています。まさにベテラン数学教師の口伝書なのです。本書は、明日からの授業にすぐに役立ち、また数学教師としてより力量を高めるための指南書としても愛読していただけるものと思っております。

 発刊にあたっては、明治図書の矢口郁雄さんから、実に的を射たご助言をいただきました。細部にわたって神経の行き届いた編集もしていただき、おかげさまで、とても親しみやすく、活用しやすい書籍となりました。あらためて感謝を申し上げます。

拙著から紹介【1年間まるっとおまかせ! 中1担任のための学級経営大事典】(明治図書)

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 今回は、「1年間まるっとおまかせ! 中1担任のための学級経営大事典」(明治図書・学年別)から、冒頭の「学級経営成功の5つの秘訣」を紹介します。

 1 「笑顔」を忘れない
 
 「笑顔を忘れないことが、学級経営を成功させるコツなのですか?」と聞かれたことがあります。「笑顔が一番重要です」と、自信をもって答えています。

 生徒の側から、学級担任の姿を考えてみてください。中学校入学当初の生徒に聞くと、「中学校は小学校に比べて恐い感じがする」と答える生徒が多くいます。このような心境の生徒の前に、「笑顔」のない、仏頂面の学級担任がいつもいたら、どのように感じるでしょうか。「失敗したら強く怒られそう」「あまり気軽に質問ができそうにない」など、学級作り当初から、生徒が担任へ距離を置いてしまいます。

 生徒が「温かい感じがする先生だな」「この学級には、安心して居ることができるな」など、生徒がこれから始まる中学校生活をプラスに感じることができるようにするには、学級担任の包み込むような笑顔が大切です。

2 1日に1回は学級に「笑い」を起こす

 「笑いがない授業をした教師は逮捕せよ」
とは、社会科授業名人の故・有田和正先生の名言です。ご自身の中学校時代を振り返ってみてください。みんなで気軽に笑い合える学級は楽しかったのではないでしょうか。有田先生は、楽しい授業作りには、笑いが欠かせないと言っておられるのです。このことは授業だけではなく、学級生活にも同様で、笑いは学級経営を安定させるコツの一つです。もちろん人をさげすむような笑いがあってはいけません。共感の笑いです。

 教師の自己開示が、生徒との距離を縮めると言われます。「先生もこんな失敗するんだ。私と一緒!」と共感すると、生徒は明るく笑います。

「中学生になると、定期テストというものがあります。先生はテスト前に一夜漬けをしたことを思い出します。教科書を開いたまま、いつの間にか、そこに伏せて寝てしまって・・・。気づいたら、ページがよだれでベトベト」

 このような教師の経験談は、自分でもありそうですので、共感できるのです。聞いているだけで楽しいのです。朝や帰りの会、給食の時間などに、担任が何かしら話題提供をして、みんなでわあっと笑い合うことを楽しんでください。笑いの多い学級は、安定した学級の証でもあります。 

3 「良い学級」の具体像を書き出す

 すべての学級担任が「良い学級」を作りたいという思いを持っていることでしょう。ところが「あなたが考える良い学級を具体的に教えてください」というと、曖昧な場合が少なくありません。もちろん、一言で「良い学級」を語ることは難しいことですが、いくつかの具体的なイメージをもっていることが大切です。

 そこで、自分で場面を限定して、「良い学級」のイメージを書き出しておくと良いでしょう。
<授業中>
・ 教師が話し出したら、すっと集中できる学級
・ 発言者の方に自然に顔を向けて聞こうとする学級
・ 「そうか」「わかった」「わからないから教えて」などと素直につぶやくことができ、そのつぶやきを学級全体が大切にする学級
・ 学びから逃げようとしている仲間に声をかけて戻そうとする学級
<学校行事・学年行事>
・ 誰もが学級所属意識をもって行動できる学級
・ うまくいかないときにこそ、学級でそれを乗り越えようという行動が見られる学級
・ 学校や学年の規律を保とうと行動できる学級
・ リーダーやフォロアーとしてどうあるべきかがわかっている学級
 このように具体的場面で、自分が考える「良い学級」の姿を書き出しておきましょう。担任として学級を見つめるポイントが明確ですから、良い点はズバリ褒めることができます。また、改善してほしい点を明確に示すことができますので、学級作りに失敗しません。

4 「判断尺度」を安定させる

 生徒が嫌う学級担任は、その都度、相手によって、判断が変わる担任です。北海道教育大学の横藤雅人先生は、織物を織ることを学級作りに例えて、「縦糸・横糸をしっかり張る」ことが大切だと言われています。しっかりとした縦糸張りは、「判断尺度を安定させる」ということです。特に4月当初は、生徒から聞かれることが多くあります。
「先生、この資料集は学校に置いていっていいですか」
「先生、どうしてあの場所は、1年生は入っていけないのですか」
「先生、中学校では給食の食べ残しはダメなのですか」
など、小学生気分がまだ抜けきれませんので、いろいろと質問してくる生徒がいるでしょう。そうしたときに、「判断尺度」をぶらさず、端的に答えることです。

 一人の生徒に伝えたことは、他の生徒にも伝わります。
「あれっ、私には、先生はそう言わなかったよ」
といったことがいくつか続くと、生徒からの信頼を失うことになります。不安定な学級を    生み出す要因となりますので、要注意です。ちなみに正しい応答にも関わらず、「判断尺度」がぶれるのは、隣の学級や先輩教師を意識しすぎてしまうことがあるからです。「このような返答をしたら、隣の学級とは違ってしまうかな」「先輩教師から、その判断は違っているよと言われてしまうかな」といった迷いが「判断尺度」のぶれにつながります。自分はこの学級の担任なのだ!と自信をもって応答すればよいのです。

5 価値付ける言葉を多用する

 学級担任として、集団のよさを価値付けたり、生徒に望みたいことを示す言葉を多用したりすることが大切です。これらを4月から6月頃にかけて、特に意識して行うことが、学級経営成功のコツの一つです。できるだけ早期に担任が描く学級像を示すことが重要なのです。

 心ある生徒は担任の思いに応えようと行動します。そのような生徒には、担任としての嬉しさを伝えたり、さりげなく褒めたりしましょう。すると、あまり意識していない生徒も徐々に考えて動くようになります。焦ることはありません。右のように掲示物を作り、価値付ける言葉を重ねていくこともよいでしょう。

拙著から紹介【中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100】(明治図書)

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 今回は、「中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100」から「はじめに」を紹介します。

 これまで多くの数学授業を参観させていただき、指導助言をしてきました。「主体的・対話的で深い学び」を具現化しようとする授業や、一人一台情報端末を活用した授業など、とても参考になる授業を見ることができています。

 こうした中、次のように思うことがあるのです。この場面で、「二つの考え方にはつながりはありませんか?」と発問したら、話し合いがさらに活性化して、生徒から数学的見方・考え方を引き出すことにできるのに、とても惜しい場面だ。

 あのような生徒発言があったのなら、「これですべてかな?」と、生徒をゆさぶる言葉かけをするといいのに。きっと、この事例しかないことを論理的に述べる生徒がいるはずだ。ああ残念。
 
 授業者は、単に問題を解くことができる生徒になればよいと思っているのではないか?授業を通して、生徒の数学的な資質・能力を育てることを忘れているのではないか?と心配になる場面にも出会います。この場面こそ教師の出番で、「もっと簡単にできないかな?」と言葉かけをして、学級全体の思考を高次に向かうよう仕向けるときだ、などと思うことがあるのです。
 
 自分が現役の授業者であったときには、上記のことができていたように書きましたが、けっしてそのようなことはありません。先輩や同僚から指摘を受けたり、自分が意図的に発した言葉への生徒の反応から体験的に学んだりしてきました。

 授業の指導助言者として、関わらせていただいている方には、私の知見を直接伝えていますが、皆さんの納得度が高いこともあって、広く皆さんに伝える機会があればと願っていました。
 
 こうしたとき、明治図書の矢口郁雄さんから、「生徒の思考を活性化する問いや価値づけの言葉を場面ごとにまとめた本を出しませんか」と、お声掛けいただきました。矢口さんには、「スペシャリスト直伝!中学校数学授業成功の極意」をはじめ、数学授業教育書を何冊も世に出していただいています。こうしたことを踏まえてのことでしょう。「集大成としての1冊をぜひ!」とのメッセージにも励まされ、皆さんにこうして手に取っていただける素敵な書籍を発刊することができました。
 
 「数学授業で使えるキーフレーズの目的と価値」の章では、本書で示した100のキーフレーズ以外にもオリジナル溢れるあなただけのキーフレーズを生み出すコツも示しました。本書を読んでいただければ、これまで以上に生徒が課題にのめりこみ、熱気あふれる数学授業となると思います。いつも手元において活用していただければと思います。

拙著から紹介【中学校学級開き大事典】(明治図書)

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 これから時々、拙著・編著の書籍から、自分の原稿の一部を紹介します。まずは、「スタートダッシュ大成功!中学校学級開き大事典」の第1章のごく一部です。

1 笑顔の教師であること
 「人は見た目が9割」(竹内一郎著)という書籍があります。大ヒットし、続編が出されました。そのタイトルは「やっぱり見た目が9割」です。つまり、第一印象は見た目で決まるということです。

 生徒の気持ちになってみると、新しい担任の先生が無表情であったり、声に明るさがなかったりしたらどうでしょう。先生の第一印象だけで、新年度が始まった途端、暗い気持ちになる生徒がいるのではないでしょうか。

 それまでの自分がどうであっても、学級開きの初日は、にこにこ顔の教師であることを意識しましょう。生徒から、「先生、無理して笑っているんじゃないの」と言われるくらいでいいのです。「いやあ、新しい学級が始まると思うと、つい嬉しくなるんだよ」などと、返答すればいいのです。生徒が「新しい学級でも頑張ろう」と思えるように、教師は笑顔で初日を迎えましょう。

2 はきはきした語り口

 「伝え方が9割」(佐々木圭一著)という本もあります。この本もヒットしました。売れるということは、多くの人が伝え方に関心があり、伝え方が大切だと思っているということです。確かに伝え方ひとつで、相手へ伝わる量がかなり違ってきます。その人の印象も変わってきます。

 学級開きの日、生徒の担任への関心は言うまでもなく高く、担任がどのようなことをどのように言うのかを注目しています。その際に、はっきりしない不明瞭な話し方で、伝わらない話をしたら、見た目の好感度が高くても、一気に評価は低下することでしょう。はきはきした語り口は、気持ちを高揚させます。テレビに登場する人で言えば、松岡修造さんのような明瞭さを心がけましょう。

2023年3月15日学位記授与で

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 玉置ゼミ7期生一人一人と最後の写真を撮ってもらいました。宝物が増えました。

3月26日(日)復活寄席の案内

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 大学落語研究会の先輩たちと卒業後もボチボチと開催してきた「復活寄席」が、3月26日(日)午後にあります。

 私は今回で高座に上がることを最終にしようと思っています。お時間がある方は、どうぞ最後の着物姿をご覧にきてくださいませ。いまだから話せることをネタにします(笑)。

啓林館リーダーセミナー2月18日にどうぞ

 2月18日(土)10時から1時間30分、啓林館東海支社で「リーダーセミナー 新時代の魅力ある学校づくり」と題して講演をします。

 まだ若干、席に余裕があるとのこと。また学校リーダーであれば、表記の立場でなくてもよいとのこと。皆様、ぜひ申し込みください。
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日本教育新聞掲載「いのちの授業をつくる」書評(野口芳宏先生)

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 2023年1月23日付日本教育新聞書評欄に「『いのちの授業』をつくる」の書評が掲載された。なんと野口芳宏先生が書いていただけた。大感激。以下はその内容。

 命の大切さ、実感させるには

 いのちは大切だと知らない子はいない。しかし、それを心の底から本当に大切だと実感し、認識させるのは「じつはとても難しいこと」と言う。正直で、謙虚な著者の重い言葉だ。

 その「じつはとても難しい」授業に挑み、その実りを確かに、具体的に、事実として語り、見せつつ、千校を超える学校を訪問し、30万人もの人々に感動を与え続けている人がいる。著者、鈴木中人氏だ。長女景子ちゃんが3歳で小児がんを発病、小学1年生で昇天という体験から会社を早期退職、「いのちの授業」に取り組み、講演しつつ全国を回る。「景子は死んでしまう子ではなく、生き抜いている子だと教えてくれた」と父が、「景子ちゃんの体が冷たい。風邪をひくといけないからタオルケットかけて」と涙を流す母親の言葉が切ない。「子供を亡くす逆縁の悲嘆…」「絶対、親より早く死んではいけない」と心の底から鈴木氏は訴える。

 もう一人の共著者、玉置崇氏は、公立中学校長、愛知県教委指導主事、教育事務所長等を歴任し、現在、岐阜聖徳学園大学教授を務める教育現場のエキスパート。鈴木氏の実体験に根差した授業や講演について、現場の教師としての豊富な実践経験を基に、分析、考察を加え、実践者の「いのちの授業」への貴重なポイントを簡潔、明快に提示する。共感、共鳴が結んだコンビならではの珠玉の一冊だと強く心を打たれた。(1760円 さくら社)(野口芳宏・植草学園大学名誉教授)

運命を感じましたと報告あり(玉置)

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 9期生の古賀君が、写真の拙著「スペシャリスト直伝 中学校数学科授業成功の極意」(明治図書)を持参して来研。
 
 「ある本屋に入って、何気なく1冊引き出したら、この本でした。先生とのつながりがある、運命を感じました」と嬉しいコメント。随分前に発刊した本だが、まったく色あせていないと思っている。まさに僕の授業づくりの原点。それを手にしてくれたことが嬉しい。

地元本屋さんにて拙著16冊!(玉置)

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 久しぶりに地元の本屋さんに出かけたら、拙著がなんと16冊も並んでいました。最新刊の「中学校数学発問大全」は山田貞二先生の著書と面陳。嬉しくて写真を撮りました。(玉置)

書籍「いのちの授業をつくる」の感想(玉置)

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 9月に新刊本「いのちの授業をつくる」(鈴木中人・玉置崇著、さくら社)を上梓し、全国の教育委員会や学校に献本するプロジェクト(9〜11月末)を進めました。

 みなさまから、「いのちのメッセージ」をいただきましたので、ここで紹介します。

〇 「感動しました。涙なしでは読めませんでした。圧倒的に本ものの『いのちの授業』があります。いのちのバトンを、現場の教師、子どもたちにバトンタッチしなければと強烈に感じました」(教育委員会指導主事)

〇 「本が学校に届きました。すごい反響です。直ぐに実践してほしくて、担任の先生方と共有しました。どういった取り組みをしてくれるのか、これからが楽しみです」(中学の先生)

〇 「手に持ってみれば小さな書籍ですが、読み終えた今、その重みがずっしりと心に響いています。『いのち』という深い難題に真正面から向かわれ、優しく分かりやすく、力強いメッセージに感銘しました」(校長)

〇 「じっくり、ゆっくり読むつもりで読み始めましたが、気がつけば、のめり込んでしまいました。お二人の視点はとても参考になりました。仲間の校長にも薦めます」(校長)

〇 「お二人の著作でありながら、単純な足し算の『二』ではなく、三にも四にも無限に広がっていく深さ。何よりも、景子ちゃんの人生の重さを、永遠の広がりを実感です。『今』と言う時間を大切にします」(教育関係者)

〇 「全ての子が命を大切にする生き方を目指すには、『命と向き合う教育』を展開しなければならないと思っています。本書はその入り口になるものです」(教育長)

〇 「この本も取組も素晴らしい。今の時代にこそ、大切にしたい、伝えたい、育みたいことです。私の役割を果たします」(教育長を務めた市長)

〇 「本には『授業』と書いてありますが、お父さんもお母さんも、おじいちゃんおばあちゃんにも、そして、子どもたちにも読んでほしい本です。自分の『いのち』が当たり前でないことに、気づかせてくれる本です」(教育関係者)

〇 「学校や教育関係者、知人へ献本します。本を手に取った人が何かを感じてくれたら、それをバトンのようにつなげてくれたら。次世代を生きる子供たちのために少しでもできることをします」(会社員)

〇 「少しだけですが寄付させていただきます。ただ儲けても、誰の子どもであれ自殺する社会では意味がありません。優しさを広げたいです」(経営者)

〇 「来年から教壇に立ちます。私は一度『いのち』を投げ出そうとした人間です。実習では『生きていれば必ず戻ってこられる』『死なないで』と伝えました。このような著書がこの世にあることに感謝です。感動という言葉では物足りないほど『いのち』について深く考えました」(大学生)

 このほか、多数寄せていただきました。皆様ありがとうございました。まだ書籍を手に取っておられない方は、ぜひお手元に置いていただければと思います。(玉置)

2022年11月26日教育と笑いの会写真その2(玉置)

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 教育と笑いの会後、いろいろな方から写真を送っていただけましたので、ここで謹んで紹介させていただきます。みなさま、ありがとうございました。その2です。(玉置)

2022年11月26日教育と笑いの会写真その1(玉置)

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 教育と笑いの会後、いろいろな方から写真を送っていただけましたので、ここで謹んで紹介させていただきます。みなさま、ありがとうございました。その1です。(玉置)

金城学院大学での授業に登場(玉置)

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 金城学院大学で授業をされておられる成田先生が、私の授業DVDを活用されていることを発信されました。ありがたいことです。(玉置)

「いのちの授業をつくる」感想(斎藤早苗さま)

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 私(玉置)が小牧中学校長時代に大変お世話になった斎藤早苗さんから「いのちの授業をつくる」の書評をいただきました。保護者の視点でのとても嬉しい感想です。ぜひお読みください。

【お母さんの読書感想文/「いのちの授業」をつくる】

 共著であることに、大きな意味があるなと感じた本。著者は、かつて学校現場で授業を作ってきた大学教授と、娘さんを亡くした経験から全国各地でいのちの授業を行っているNPOの代表。それぞれの経験や知見を併記していく内容で、いろいろな立場の人に響くだろうと思う。

 道徳が特別な教科とされて数年経ち、学校現場では道徳の研究授業なども行われているようだ。道徳の中でも、いのちを扱う授業はずっと以前から行われてきた。もちろん私も、子どもの時に受けた、はず。(残念ながら、道徳の時間は行事に振り替えられたりして、やったりやらなかったりという感じだったので、ほぼ記憶がない)

 それが教科になるということは、必ず年間時数は行わなければならなくなるということだ。そんな中で、道徳の授業作りに関心を持って取り組んでいる教師が増えているのだろう。とても良いことだと思う。

 昨今の子どもたちを取り巻く環境を考えると、いのちの授業の大切さは理解できる。だが、若い世代の教師から、いのちの授業作りが難しい、という声があることから、本書が誕生したそうだ。

 本書は、いわゆるハウツー本ではない。授業で語れるような体験がない、と躊躇する教師の助けになるような、本当の物語がいくつも収録されている。それらをヒントにしながら、授業作りに活かしてほしいという著者の願いを感じる。どんどん活用してほしい。

 たしかに、いのちの授業は難しいと思う。いのちが大切なことは、誰でも知っている。みんなのいのちも、自分のいのちも大切にしなければならない、ということに異論を唱える人はいない。

 けれども、いじめを苦に自殺する子どもが後を立たず、悲しいニュースがなくなることはない。みんながわかっているのに悲しい事件が起きてしまうのはなぜなのだろうか。それは学校での指導が足りないからだ、だからもっと道徳の授業をやるべきだ、という流れになるのも、さもありなんではある。

 しかし、私は、道徳(いのちの大切さ)は教えるものではないのではないか、という感覚だ。本書で玉置氏も同様のことを述べておられるが、道徳は、感じて、考えることが必要なのではないか。いのちは大切、という価値観は、理解しているつもりだけど、実感するのが難しい。実感して自分の中に落とし込むためにも、感じることや考えることが大切だと思う。

 でも、何かきっかけがないと、日常的に感じたり、考えたりはしないだろう。そう考えると、学校の授業だけでは不十分で、家庭でも、社会の中でも、道徳の授業のように、感じたり考えたりするきっかけになるような機会があるといいなと思う。

 とはいえ、家庭でいきなり「さぁこれから、いのちについて考えよう」とはならない。どんなふうに話を切り出したらいいのかもわからないかもしれない。そんな時に、親子でこの本を読みながら、あなたはどう思うか、私はこんな気持ちになった、と感じたことや考えたことを話し合うきっかけにしてみるといいのではないだろうか。感じること、考えることは、経験すればしただけ自分の中に積み重なっていく。

 学校で、家庭で、地域の中で、子どもと一緒に大人も、感じる、考える時間が持てるといいなと願っている。(斎藤)

志賀内泰弘さんによる「数学授業 発問・言葉かけ大全」の書評

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 作家の志賀内泰弘さんが、拙著「中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100」の書評をブログに掲載していただけました。

***

『間違えた後が大切』|ちょっといい話 志賀内泰弘

その昔、大学受験に失敗しました。
なんとか、滑り止めに引っかかり、浪人はしなくて済みましたが、
その「落ちた」理由ははっきりしています。
勉強のやり方がわからなかったのです。

その後、社会人となり、ようやく、
「ああ、勉強ってこういうことか」
と気付くことになります。
それは、ミスを繰り返さないこと。
何歳になっても、部長でも社長でも、国会議員でもミスを犯します。
肝心なのは、そのミスを教訓として生かすこと。

学校の勉強に置き換えるなら、
テストで間違えた問題を、解けるようになるまで勉強することです。
私は、恥ずかしながら、それがまったくできていませんでした。

友人で、岐阜聖徳学園大学教授の玉置崇さんから、新刊の著書が送られてきました。
パラパラッとめくると、各ページの見出しに、こんな「問いかけ」が書かれていました。

「『あれっ?』と言った気持ちがわかるかな?」
「次はどんなことを言うと思う?」
「困っていることを伝えてごらん?」
「『なぜ?』と思うことはないかな?」
「違いをはっきりさせよう」
「これですべてかな?」
「こういうときは、どうしてきたかな?」
「わからないと言えることがすごいね!」
「近くの人と相談しよう」
「「ここがわからない」とはっきり言おう」
「それぞれの状況を伝え合おう」
「一生覚えておくとよいと思うことは?」

なんかビジネスパースンに必要な言葉が羅列してあります。
経営者やマネージャーが、若い社員を指導する時に、答を自ら導かせるために使えそうなキーワードです。

実は、この本のタイトルは・・・。
「中学校数学授業 発問言葉かけ」(明治図書)です。
サブタイトルに、「生徒が考えたくなるキーフレーズ100」とあります。
この「生徒」というところを、「社員」に置き換えたら、まるでビジネス書です。
でも、児童、生徒、学生、社会人も「学ぶ」という観点からは同じです。

さて、そのキーフレーズの一つに、
「間違えた後が大切!」
というのがありました。
これを、50年前に読んでいたら・・・と思うと悔しいのでありました。

中学校数学授業 発問・言葉かけ大全 生徒が考えたくなるキーフレーズ100

私の授業の感想(玉置)

 ある授業の感想です。80名ほど受講生がいる授業です。次の感想が届きました。

 脳をフル回転させながら授業をうけました。学生側で話し合い意見をまとめる場面が多く、その後、先生の深堀発問で内容を深く理解していくことも印象的です。玉置先生より学生の方が喋っている量が多かったと思います。

 出て欲しい考えが出なかった時のみ、最後に補足する程度でしか玉置先生が話さない姿も大変勉強になりました。読んだり、聞いたりした後、言語活動によって自分の学びにしていくことの大切さが身をもって体感できました。教壇にたつまでに、少しでも玉置先生の技術を盗んでいけるよう学んでいきます!

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岐阜市への「いのちの本贈呈」記事

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 命の大切さを伝える授業で、現場の教員が抱える悩みに応える本「『いのちの授業』をつくる」が9月に出版された。長女を小児がんで亡くした父親と教育専門家による共著。立場も経験も異なる2人が「いのちの授業をもっと広げたい」と思いを重ね、岐阜市教委に75冊を寄贈した。(稲垣達成)

 著者は、全国の小中学校などで「いのちの授業」を展開している愛知県豊田市のNPO法人いのちをバトンタッチする会代表の鈴木中人(なかと)さん(64)=同市=と、岐阜聖徳学園大教育学部の玉置崇教授(66)。玉置教授が愛知県小牧市の中学校で校長だった八年前、鈴木さんに講演を依頼したのがきっかけで知り合った。

 鈴木さんは、長女景子さんを六歳で失った。3歳で小児がんを発病して以降、すぐそばで闘病生活を見守った経験や命の大切さを伝えようと、2005年にNPOを設立。全国の学校などで講演活動をしている。

 「日々、子どもたちと向き合っている現場の先生の声を聞きたい」。鈴木さんは発刊に向け、講演で知り合った教員らに命の授業に抱く思いを尋ねた。「どう伝えたらいいか分からない」「孤独を感じる子どもが増えていて心配」―。約200人から声が寄せられ、17のQ&Aにまとめた。

 例えば「命は重いテーマに感じ、教えることをちゅうちょしている」。鈴木さんは著書で「立派なこと、あるべき姿を話さなければと構える必要はない」とし、大切にしたい「生きる言葉」を伝えてと助言した。玉置教授は、命の授業は教えることが目的になってはいけないと指摘した上で「子どもたちが命について改めて考える時間になればいい、という気持ちで向かうと楽になる」とつづった。

 9月下旬に岐阜市役所で水川和彦教育長に著書を手渡した鈴木さんは「命の授業を推進するきっかけになれば」と期待し、玉置教授は「こういう本は今までなかった、と好評だ」と紹介。水川教育長は「単なるハウツー本ではなく、命とどう向き合うかを考えさせられる」と語り、市立小中学校と特別支援学校全七十校に配る考えを示した。

 本はさくら社から出版され、四六判、192ページ。税別1600円。

日本教育新聞掲載「管理職を楽しむ」(2014年掲載)

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 日本教育新聞の高橋記者による私の紹介文です。名文だと思っています。

 こちらをクリックしていただくと、大きくしてお読みいただけると思います。

本日開催!「いのちの授業」を考える!今、大切にしたいこと

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 「広げよう!いのちの授業」第18回大会 「いのちの授業」を考える が本日(10月8日土、12時50分から16時30分まで、ウインクあいち 小ホールにて開催です。当日参加も大丈夫です。お待ちしています。
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