[3.13] 卒業式 -学校長式辞-

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卒業式での校長先生の式辞を紹介します。※一部抜粋


  式 辞

 本日、恵明中学校を卒業する二一八名の皆さん、卒業おめでとう。

 本来であれば、多くの保護者や在校生の見守る中、皆さんの卒業と、新たな旅立ちを祝福するところですが、新型肺炎感染拡大防止のために このような かつてない形の卒業式になったことを本当に残念に思います。

 私の長い教員人生の中でも、皆さんは、とりわけ印象に残る卒業生でした。

 皆さんの良さは、「節度が保たれている」ところです。
 「節度を保つ」とは、単に課せられたきまりやルールを守っているというだけではありません。状況に応じた判断力や周囲への配慮や思いやりの心が伴っている状態を意味しています。皆さんの行動は、まさにこの言葉にふさわしいものだったと思っています。

 特に、修学旅行では、機体のトラブルにより、長時間にわたって空港で待つことを余儀なくされ、楽しみにしていた初日の見学ができない状況になりましたが、みなさんは、不満やいらだちを外に吐き出すことなく、冷静な判断と落ち着いた行動をしてくれました。
 空港のロビーで、先生方が(普通の声の大きさで)話し始めると、二〇〇名以上の生徒が、速やかに口を閉じて、話し手に顔を向けて聴くことができ、空港の職員からも賞賛の声が寄せられました。まさに日々の教育活動の成果が、学校を離れた場で発揮されていた瞬間でした。

 皆さんの中学校三年間には、大きな台風、地震、ブラックアウトがありました。さらに、現在の新型肺炎もそうですが、これまでに経験したことのない出来事が続いています。
 そうした予測困難な時代にこそ、状況を冷静に見極める力、節度を持って対応する力、主体的に考え、行動する力が必要なのです。みなさんは、義務教育まとめの三年間で、そうした力をしっかりと身につけてくれました。
 ここに在校生の姿はありませんが、皆さんのよき姿を後輩たちにもしっかりと伝え、恵明中学校の校風として、受け継いでもらいたいと考えています。
 
 結びにあたり、卒業生二一八名の皆さんが、恵明中学校の卒業生であることに誇りを持って、たくましく、しなやかに生きて行くことを心より祈念して、式辞といたします。

             令和二年三月十三日
              恵庭市立恵明中学校長 北 村 安 雄





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