最新更新日:2024/05/09
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共生社会の中で自立する生徒の育成 〜 まだ見ぬ自分との出会いと感動 〜

努力は運を支配する!(こうほう雄中12月号巻頭文)

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雄武町立雄武中学校長 山 崎  穣

 バレーボールの指導に係わっている時、北見市で多くの学校が集まるジュニアキャンプという練習会があり、そこに札幌の中学校がモデル校として参加していました。午前中の練習が終わり昼休み、自分の学校の生徒たちが真剣な表情で自分のところに来ました。「先生、あの札幌の中学校のレギュラーの中に耳が全く聞こえない選手がいるんだって!」「監督の先生は、確かにハンディはあるけど絶対にその選手をコートに立たせるって話していた。その選手は誰よりも努力しているし、周りもその選手が一番努力していることを知っているから」とその話に心を打たれた様子で自分に報告しに来ました。午後からの生徒たちはより一層真剣に練習に取り組んでいました。この先生は、難聴でありながら努力をしてレギュラーの座を手にしたということだけを、生徒たちに伝えたかったわけではありません。ひとたびコートに立てば、ハンディがあっても怪我をしてどこかを痛めていようとも、むしゃくしゃしていたり精神的に落ち込んでいたりしていても、誰もが平等に勝負しなければならない、その上で最も努力した者がレギュラーの座を勝ち取ることができる。この選手は難聴でも他の選手と同じようにコートで勝負し誰よりも努力し、周囲の人間が認めるほどの実力を身に付けたからこそレギュラーの座を手にしたわけです。この話を聞いた後、生徒たちからはそれまであった「甘さ」が消えて行きました。
 「努力は運を支配する」、これは宿沢宏朗という人の座右の銘です。この人は早稲田大学ラグビー部主将から住友銀行、重役となりながらラグビー日本代表監督となり活躍した人です。ラガーメンとしても銀行員としても努力に努力を重ね、まさしく運をも支配し実績を積み上げていきました。「結果よりも過程が大切」と言われますが、今は常に結果が求められる社会です。しかし、一人一人の努力は決して軽いものではありません。
 雄武中の生徒にも、勝負の「コート」の上に立ったなら、何の言い訳もせずまずは懸命に頑張ってほしい。未知のものに挑戦していく勇気、うまくいかなくても途中で投げ出さずに努力を続ける気持ちを持ってほしいし、また、今頑張っている人の努力を認めてあげることができる人になってほしいと思います。

画像提供:「絆」教頭
自分の目指すバレーボールを追って,高校はそれぞれ別の道を歩んだ中学のチームメイト。高校卒業前に奇跡のチーム再結成で,クラブ選手権大会に出場(わたしの監督人生最期の試合)。声をかけたのはキャプテンではなく,中体連直前に苦しくなって「バレーボールを辞めたい」と言ってきた子だった。「辞めるなら,俺も一緒に辞める。あなたの努力も苦しみもみんなわかっている。チームの仲間を一人残して中体連には行けない。」困難を乗り越えた先に何があるのか。乗り越えた仲間だけが共感できる世界がそこにはある。
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雄武町立雄武中学校
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TEL:0158-84-2529